チュータ日誌

(2018/07/11)中3国語 本紹介ポップ  優秀作

以前の記事で、中3国語のゴールデウィーク課題として廊下に掲示しておりました「本紹介ポップ」についてご紹介しましたが、その後、学年の生徒全員の投票によって優秀作が選ばれましたので、あらためてご紹介したいと思います。

 

この課題のねらいは、ポップという普段は使わない表現方法でおすすめの本について表現することで、新たな表現の楽しさにも気づいてもらいたいというものです。

 

限られた範囲での色彩やデザインなどによって、人の心を惹きつけるにはどうしたらよいか、生徒それぞれに考えて、工夫したようです。

 

また、同世代の級友がどんな本を読んでいるかを見て、読書に対する興味の幅を広げてもらうというねらいもあります。

 

担当教員いわく、「日頃、レベルの高い本を読んでいる生徒も多いが、もっと幅広く、身近な話題のものも読んでほしいです」とのこと。「特に、同世代の主人公や登場人物に感情移入することで自分の体験かのようにして、経験を積んでほしい」というお話をいただきました。

 

さて、今回の様々なポップ作品に対しての感想もいただきましたが、「絵を積極的に取り入れていた生徒が目立っていて、芸術的センスを感じるものが多かった」「絵というものをきっかけに、文学作品に興味がわくという体験ができたようでよかった」「これを機に、様々な角度から本に興味を持ってもらえたら」との思いを持たれたそうです。

 

生徒が選んだ優秀作品の発表!

それでは、生徒が選んだ優秀作、第一位の生徒のものをご紹介します。

『三四郎』夏目漱石

 

生徒からのコメントでは、「顔がクセになる」「目と目があった瞬間、これだと思った」「二度見、三度見、してしまう」とのことで、絵の表情に対するコメントが多かったようです。

たしかに、じっと見てると、味わいのある表情がクセになりそうです。

 

教員コメント

「小説の中の会話を載せていて、ことば選びにセンスを感じました。生徒コメントにもありましたが、三四郎の絵を見ていると、引き込まれそうになります。小説に挿絵があるわけではないので、おそらく、自分のイメージで描いたものだと思いますが、なんとも言えない独特な魅力のある絵ですね」

 

 

 

次に、第二位の生徒のものをご紹介します。

『悟浄出世』中島敦

 

生徒コメント

「みんなの中で一番目を引くポップだった」「興味を引く絵だった」など、絵とデザインについての感想が続いていました。確かに、この絵はシンプルなようでいて、かなり凝ってます。細かいところを見れば見るほど、その技巧に驚かされます。

 

教員コメント

「中島敦というレベルの高い文学に挑戦するという意識の高さもさることながら、タイトルのデザインや、文字装飾、色使いなど、細かいところにも、センスを感じる凝った工夫がされていました」

 

 

最後に、担当の先生から全体に対するメッセージをいただきました。

「入選したみなさん、おめでとうございます。投票する作品を選ぶという過程の中で、他の生徒の皆さんもいろいろな本を知ることができたのではないでしょうか。少しでも気にかかった作品があれば、読んでみましょう。さて、以前話したように、投票上位の作品はポプラ社主催のPOPコンテストに送ります。どのような結果になるか、お楽しみに」

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