過去のチュータのひとりごと

(2016/12/11)チュータのひとりごと 第512回(世界的教養人を育てる 愛光中学・高等学校の取り組み(3))

7 男女共学

 平成14年に創立50周年を迎え,男女共学制としました。男女共学制としたのには次の三つの理由があります。

ア 志の高い女子生徒を受け入れる使命

イ 男女共同参画社会という時代の流れ

ウ 将来の少子化,生徒の減少に備える

 もちろん,創立50周年に何か新しいことにチャレンジしようという強い思いがあったことが,大きな理由でした。

 ただ,女子寮がないため,県外の女子生徒の中には,一家転住,あるいはお父様に単身で残っていただき,お母様と一緒に近隣に転居するケースもあります。

 女子寮創設は次の大切な課題としてとらえています。

 

 8 行事教育

 行事教育は感動の教育,言い換えると楽しさを味わうことのできる教育です。授業も感動を味わうような授業でなければならないのですが,行事や部活動はまさしく,この感動のために組まれている教育活動であると考えています。

 年間行事は4月1日の入寮式に始まり,3月の進路探究旅行で終わりますが,主な行事を紹介しましょう。

4月 入学式 遠足(中学生・高1外進生)

5月 体育大会(熱中症対策のため,9月実施を変更)

6月 高2修学旅行(北海道)

7月 台湾道明中学・高等学校来訪 アメリカ語学研修(希望者・18日間)

8月 ヨーロッパ研修旅行(希望者・8日間)

9月 文化祭

10月 中1・中2遠足 中3研修旅行(長崎)

11月 学園関係物故者追悼式

12月 校内柔道大会(高1) クリスマス祝会 台湾道明中学・高等学校訪問(希望者)

 2月 中学マラソン大会

 3月 卒業式 中3進路探究旅行(希望者)

 芸術面では,ミュージカル,歌舞伎鑑賞,狂言鑑賞,音楽鑑賞などの教養を高める行事を組んでいます。一流と接することの大切さを教えたいという思いがあります。

 部活動は運動部12,文化部15で,中学1年で約90%,中2,中3で約80%,高校1年で約60%,高校2年で約55%の生徒が加入し,頑張っています。

 他に六つの委員会活動があり,生徒に活躍の場を提供しています。

 近年,部活動で全国大会に出場した部と委員会は,陸上競技部,柔道部,弓道部,棋道部,俳句部,競技かるた部,書道部,写真部,ロボコン部,放送委員会で,ロボコン部は世界大会にも出場しています。

 正式なサッカーコートが1面取れる広大な人工芝のグラウンドが昨年9月に完成しました。体育の授業はもちろんのこと,休憩時間にも大いに利用されています。今年度の体育大会はこの人工芝の上で行いました。

 部活動のほかに,エコノミクス甲子園で全国大会に出場,また,ヨーロッパ女子数学オリンピックで2年連続金メダルに輝いた生徒もいます。

 卒業生が学校に帰ってきて,まず訪問するのは高2,高3の担任,次に部活動の指導を受けた先生です。それだけ思い出が強いのは,この感動の教育のおかげです。

 

9 国際交流

 「沈黙は金なり」ということわざが日本にはありますが,言葉を介してコミュニケーションができなければ,世界で活躍することはできません。

 自分の意見を自分で述べて初めて意思疎通になるので,まずは,確乎たる自己を確立することが大切なことです。そして,臆することなく自分が思うことを主張することができるようになって初めてコミュニケーションをしていることになります。

 海外を訪れ,現地の人々や文化に触れることの重要性はいくら強調してもし過ぎということはありません。

 2009年に姉妹校提携をした台湾の高雄にある道明中学・高等学校と短期ホームステイを実施しています。

 7月の1学期末に台湾から,また12月末に本校から,それぞれ約20名の生徒が参加します。本校の参加対象は中1生から高2生です。

 また,中2生から高2生を対象にした1週間のヨーロッパ研修を今年8月から開始し,参加人数は約20名でした。目的地はスペインとイタリアで,今年は聖ドミニコの生誕地,カレルエガで祭日のミサに参加しました。

 さらに,高校1年生の希望者30名を対象に,アメリカで語学研修を実施しています。例年,夏休みの2週間程度,サンフランシスコで行われており,生徒が世界へ目を向けるきっかけとなっています。

アーカイブ

All Rights Reserved Copyright AIKO educational institution