毎年4月末に,日本カトリック学校教育委員会(カトリック中央協議会)主催による「校長・理事長・総長管区長の集い」が東京で開催されており,学校行事と重ならない限り,ホアン理事長とわたしが出席することにしている。
今年も4月28日(金)と29日(土)に,「カトリック教育における『いのちへのまなざし』」をテーマに,参加数約130名の集いが開催された。
タイムスケジュールの主なものを紹介しよう。
1日目
開会挨拶と祈り
基調講演 司教
分科会
懇親会
2日目
朝の祈り
講演 神父 「食の力―子どもの心を支える食―」
実践報告 フリースクール 先生
分科会(1)
分科会(2)
ミサ 大司教
閉会
二日間の集いの中で,最も印象に残ったのは「食の力―子どもの心を支える食―」であった。
ふつう,食育というと,食物の栄養の観点から話が展開されるが,今回の講演はそうではなかった。
タイトルにあるように,食が子どもの心に重大な影響を及ぼすという話であった。
わたしも,普段から食事を共にするということが,子どもにとっていかに重要であるかということを感じているので,大いに興味をもって講話に耳を傾けた。
講師が最も力説したのは,手作り弁当など,様々な例を挙げて,食事によって子どもの心が育つということであった。
わたしが寮生に「同じ釜の飯を食う」ことの大切さを説くのは,食を共にすると,コミュニケーションの場が自然に設定されるからだと考えている。
もちろん,家庭での食卓の団らんがコミュニケ―ションの場となっていることは言うまでもないことである。
今回の講演は,人間が共に食することの重要性を改めて認識する良い機会となった。