学校長として9度目の修学旅行に62期生と共に参加し,教員生活の素晴らしい思い出がまた一つできた。
1日目を振り返ってみよう。
出発の当日,濃霧で,飛行機の離陸が遅れるというアクシデントがあって驚いた。
霧で着陸ができないことはよくあるが,出発が遅れるというのは初めての体験であったからである。
羽田乗り継ぎで十分な時間を確保していたので事なきを得た。
羽田から乗り継いだ飛行機のキャビンアテンダントが,旭川空港に到着する直前に,本校の校名を告げた上で,生徒に対して「今回の北海道の訪問で思い出を作ってほしい。」と挨拶をした。
挨拶が終わったあと,生徒が一斉に拍手で応えた。心温まる言葉に対して自然に出た拍手であった。キャビンアテンダントにも,一般客にも,心温まる拍手として受け取っていただけたと思う。
旭川空港に降り立ったとき,天気は上々だったが,やってきたところを間違えたのではないかと思うほど暑かった。
最初の訪問地,層雲峡の黒岳の見事な全景が見えた。
その後,流星の滝と銀河の滝,また,石狩川の流れ,いずれも自然美が素晴らしかった。
遊歩道に人慣れしたカラスがいて,記念写真を撮る生徒もいた。
2日目の午前中に旭山動物園を訪問した。
ペンギンのもぐもぐタイム,シロクマ,チンパンジー,アザラシ等に人が集まっていた。オオカミの遠吠えを聞いた生徒もいた。
動物園も毎年,少しずつ,チェインジ&チャレンジを続けないと,訪れる人は少なくなるに違いない。
午後も雨で,美瑛や千望峠の雄大な景色を見ることはできなかったが,この日の夕方,青空が出て,ほんの数時間であったが,雨上りの澄んだ空気の中で,十勝岳がくっきりと見えた。
3日目は生徒たちが最も楽しみにしている自然体験であった。
自然体験はコースに分かれた活動で,ラフティング,フィッシング,ネイチャーウオーク,マウンテンバイク,ホーストレッキングのコースが実施された。
天気は曇っていて,小雨がぱらついた時間もあったが,すべてのコースで自然体験を実施できた。
夕食前に修学旅行記念にホテル・ベルヒルズで植樹が行われた。
2005年49期生から14年間続いている。当時の社長松井敬二氏が修学旅行の記念になるのではということで,始めてくださったものである。
植樹は「ヤマザクラ」で,花言葉は「あなたに微笑む」で,生徒たちが家族でこの地を訪れたときに,きっと,やさしく微笑んでくれるものと思う。
4日目は「札幌自主研修」で,これも生徒たちの思い出として残る研修である。
この日は,「よさこいソーラン祭り」の最終日で「大通り公園」は人であふれかえっていた。
最終日,5日目の小樽での自主研修では,オルゴールやガラス細工をお土産として購入した生徒が多かった。また,おいしい海鮮料理やお寿司を堪能した生徒もいたようである。
松山空港で,霧のため着陸をやり直し,上空で旋回を始めたときに,関西空港か,羽田に引き返してほしいと述べた生徒がいたが,それだけ,この修学旅行が感動の多い,充実した旅であったのだと言えるであろう。
午後の9時35分頃松山空港に無事,着陸した。
それぞれの生徒に素晴らしい思い出づくりができたことと思う。
最後に,行事教育は「感動の教育」であると述べて,4泊5日の修学旅行の報告を終えたい。