

愛光学園には、親元を離れて勉学を志す生徒たちのために寮があります。
寮は、規律正しい集団生活を通して基本的な生活習慣と学習習慣を身につける場です。家庭での生活のような自由きままさはありません。生活のさまざまな場面に規則がありますし,所持品についても規則があります。寮生にはそうした規則を正しく守っていく態度が求められます。
同時に,寮はたくさんの友人たちと明朗な交友関係を結び,共同生活の中で真の友情をはぐくむ場です。規律ある生活の中で,お互いに相手の立場を尊重しながら,たくさんの友人を作っていきます。寝食をともにしながらの共同生活によって,他ではえられない,かけがえのないたくさんの友人をえることになるでしょう。

下校後の寮生たちの食事や風呂、学習時間などの指導を毎日行っているのが、舎監・寮母です。4つの棟の担当者は合計12名。ときには厳しく、ときにはやさしく、寮生がきちんとした生活を送れるよう手助けしています。

本校では、学校教員の業務に「寮務部」があり、学校の授業や部活が終了したあと、寮を訪問して生徒の指導を行っています。
寮務部の教員は現在は10名で、そのうち、8名は学年の学級担任の教員が各学年から選ばれています。ですから、寮の情報は学校の学年部にスムーズに伝えられ、学校と寮の両方で適切な指導ができることになります。
学級担任は学期中に適宜生徒との個人面談を実施して、生徒の状況を把握し指導を行いますが、本校では、寮生については、できるだけ寮において個人面談を行うようにしています。
このように、さまざまな形で教員が寮の中に入っていくことで、寮のなかが落ち着いた雰囲気になっていきます。


中高六年間の長い寮生活を充実したものとするために、各学年に応じた日課や生活規則、指導目標が定められています。
このような複雑な指導システムが可能となるのは、寮が4棟に分かれていて、その使用区分を学年別にしていることによります。
聖トマス寮中学棟共同居室(1室の定員が8名で11室)と集団学習室(つい立てで仕切られた、机・椅子・本棚の1セット/1人分)で生活します。
ここでの一年間は、その後に結びつく基本的な生活習慣と学習習慣の定着、集団生活への適応力の養成が目標となります。
学習時間は中1と同じように集団学習室で全員が一緒に学習します。そのかわり、寝室として個室があたえられ、個室での自立した生活の練習をしていきます。中1の一年間で培ったものを、さらに深め、高めることが目標となります。
中3以上は全員、個室での生活となります。
消灯も午前0時となり、生徒一人一人が自覚と責任を持って規律ある『自学自習』の習慣を確立することを目標としています。
また、各種の寮内行事へ積極的に参加し、特に高2生は、寮の自治会活動においても中心的な役割を果たしています。



すべての寮生は、各家庭からの大切な預かりものです。
『我が子に対する強い願い』を込めて見守っておられる父母と同じ気持ちを持って指導することを常に原点としてふまえています。
子供たちと同じ屋根の下で生活し、彼らを指導育成していく立場にある舎監・寮母は単なる監視役としてではなく、寮生一人一人との心のふれ合いを軸にして、お互いの信頼関係を作りあげていくことを重視しています。



生徒が集団生活をする時は、何らかの問題行動の芽が含まれていることがあります。少年期に起こりがちなこれらの人間関係に対して冷静な観察の目を欠かさず、生徒間におけるふだんの様子や行動にも寮関係者全員で注意をはらっています。



寮内では携帯電話の使用は禁止されています。最近の若者が喜んで使うような便利な娯楽用の機器も使用できません。そうした制約を守るなかで,相手の顔にしっかりと向き合って語りあう,本当の人間関係・友人関係を育んでいってほしいと思います。
また,長期にわたる集団生活の中から,生きる知恵と力を手に入れて欲しいと思いますし,同時に,ややもすれば、いい加減になりがちな若者社会の中で、当然やるべきことを,毎日の生活のなかから習慣づけるようにし,『けじめ』ある行動がとれる人格の育成を目指しています。