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チュータ日誌

チュータのひとりごと 第237回(3学期始業式講話(放送))

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2学期の始業式で相手の立場になるということについてお話をしましたが,今回は自分の居場所ということで話をしてみたいと思います。

まず,空間的な居場所についてですが,人はこの地球上で,一人として同一の空間を所有することはできません。つまり,この地球上に生まれた瞬間から,必然的に自分の居場所を確保していることになるのです。現在も,約1300名の皆さんのそれぞれが,教室の椅子に座り,自分の空間を所有しています。つまり,皆さんそれぞれの空間的な居場所が確保されているのです。

今日私が言いたい「居場所」はこの物理的な居場所ではなく,精神的な居場所です。

精神的な居場所があるかどうかということは,学校生活が好きであるかどうかで推し量ることができると思うのです。

学校が好きである理由はいろいろあると思います。勉強に燃えているとか,スポーツに燃えているとか,いろいろとあると思うのですが,最も大きな理由は素晴らしい友人がいるということだとわたしは思っています。

以前,高3生の担任をしたときに,学習面ではあまりふるわなかった,またスポーツも得意でなかった生徒が面談の時に,「ぼくは学校がとても楽しい。」と言うのです。成績面で苦労しているから,学校生活が楽しくないのではないかと思っていたわたしは,正直驚きました。なぜ楽しいのかと尋ねてみると,彼は,自分には中学入学以来,素晴らしい友人がいるからだと答えたのです。

自分がうれしい時には共に喜んでくれるし,苦労しているときには,それとなく声をかけてくれる,そのような友人がいるから,学校生活は楽しいと答えたのです。学習面で多少振るわなくともスポーツがそれほど得意でなくとも,友人と共に過ごしている,これが彼にとっての学校での居場所であったわけであります。

また,今年1学期と2学期に行った高3および高2寮生との面談で,寮に入って何がよかったと思いますかという問いに,ほとんどの皆さんが,友人と共に楽しい生活を送っていることだと答えています。この友人との共同生活に寮生の居場所があるのだと思うのです。

愛光の6年間,あるいは3年間で一生付き合える友人を得ることは何ものにも替えがたいことだとわたしは考えています。一生付き合える友を得れば,愛光に入った半分の目的を達成したと言ってもよいのではないかとさえ思う時があります。

友人ができなくて困っている人のために一言,中1寮生と高1E組の寮生,および高3生には以前に話をしたことがありますが,物はみな低いところに集まる傾向があります。人間も低いところ,つまり謙虚な,思いやりのある心のやさしい人の周りに集まってきます。プライドをちょっと下げて,自ら声をかけるようにしてみてはどうでしょうか。

日本の教育にもっとも欠けていると指摘されている「相手の立場になってものを考える」ということも,友を作るときの大切な考え方です。

親しき友を持つということは自分の学校生活を楽しくする,つまり居場所を持つ一つの方法であるということを皆さんにお話しておきます。

最後に高3生の皆さんにお願いをしておきます。「We exist for our fellow-men.

2学期の終業式でも申し上げましたが,皆さんの入試合格は,愛光に繋がる者すべての喜びです。これからさらに厳しい状況が続くと思うのですが,その先に皆さんの合格を,祈り,喜ぶご家族や先生方,先輩,後輩がいることを忘れず,同胞の力を糧として頑張っていただきたいと心から願って3学期始業の挨拶といたします。

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今週に行われた中学部クラスマッチの様子です。
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結果発表。(左は体育科主任の中村隆志先生)


2013年1月

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