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チュータ日誌

チュータのひとりごと 第248回(入学式式辞(1))

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4月8日()に行われた入学式の式辞を2回に分けて紹介します。

            ◆

始めの挨拶(省略)

 今日,皆さんを道端で迎えてくれた桜の花に気がついたでしょうか。本校の敷地や隣接する総合公園には数多くの桜の木があり,その木がいっせいに花を咲かせて,まるで皆さんの入学を祝ってくれているかのようです。

 わたしたちは,桜の花を見るとき,その美しさに心を奪われて,どうして桜の花がこのように美しく咲いているのだろうとは普通考えません。しかし,よく見てみると花は枝についており,さらにその枝は幹から出ているのであります。そして,その幹は地中深くへ根となって伸びていることに気づきます。根は人目に触れることはありません。根が,暗くて目立たないところはいやだと言って,地上に出てきたらどうなるでしょう。木はたちまちのうちに倒れてしまいます。また,素晴らしい花が咲くようにと花や枝に肥料をまく人はいないでしょう。根に肥料をやるからこそ,木は育つのです。つまり,根がしっかりと張っていなければ,木の存在はないのです。

人間の世界でも同じことが言えます。家族には家族の系譜というものがあります。曾祖父,曾祖母がいて,祖父母がおり,祖父母がいて両親がいます。そして,両親がいて皆さんがこの世に存在しているのです。

現在の皆さんは桜の枝先に咲いている美しい花であると言えるでしょう。でもその桜の花がきらきらと輝いていられるのは,根のおかげなのです。そうであれば,花である皆さんが輝くためには何をしなければならないのでしょうか。

賢明な皆さんですから,もう気づいてくれたと思うのですが,祖父母や保護者である両親に真心をこめて尽くし,喜んでもらうことであります。家庭の根を大切にしなければならないのです。これは,生徒の皆さんだけでなく,本日この入学式にご出席してくださっている保護者の皆様にも,当然わたくしにも言えることです。子どもが立派になりたい,子どもを立派にしたいと思えば,まずは根である親を喜ばすことが必要なのではないか。入学に当たって,そのような提言をしておきたいと思います。

さて,もう一つ,根について話をしましょう。

木と同じで,物事には,必ず根幹となる部分があります。

まず,壮大なものから眺めてみましょう。この宇宙がビッグバンによって生まれたのは,およそ150億年前,そしてわたしたちが暮らしているこの地球は46億年の歴史を持っていると言われています。宇宙の元を知るには150億年前,そして,地球の元を知るには46億年前までさかのぼらなければならないということになります。生命の起源,宗教の起源,科学の起源,その他わたしたちの周りに存在する目に見えるもの,目に見えないものすべてには,それらの元,つまり根幹となる部分があります。大元を掘り起こし,掘りきることに挑戦することが学問の始まりであるようにわたくしには思えるのです。

皆さんが本日入学した愛光学園にもその根幹,すなわち,建学の根本理念があります。

まず,愛光学園の使命についてお話をしておきます。

1 第1の使命は"高い知的レベルの教育を授けて,社会の要望に応えること"

2 第2の使命は"高い道義的理念を掲げて,日本と世界に光を与えること"

であります。この二つの使命は初代校長田中忠夫先生が述べた言葉でありますが,この二つの使命を達成する上において「世界的教養人としての深い知性と高い徳性を兼ね備えた愛と光の使徒」を育成すること,これがわが校の教育方針であります。

 


2013年1月

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