愛光学園

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チュータ日誌

チュータのひとりごと 第282回(第52回卒業式式辞(1))

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(最初の挨拶 省略)

 52期生は,本学園が男女共学化2年後の,中一生として入学した,男女共学第3期生であります。あれから6年,途中高校で新しき友を迎え,男女共学化した3年目の学年として,学園の期待を担い,中塚学年主任を中心とする高3学年部の指導のもと,立派に育ってくれました。皆さんが積み重ねてきた努力に対して,心より「卒業おめでとう。良く頑張りました。」と申し上げます。

この言葉と気持ち以上に付け加えるべきことはないのですが,皆さんの新しい人生の門出を祝う記念の日でありますので,日頃感じることを述べ,皆さんを送る激励の言葉にしたいと思います。

在学中に何度も愛光学園の二つの使命について触れましたが,高校生活最後の式となるこの機会に,もう一度触れておきたいと思います。

愛光学園の第1の使命は

高い知的レベルの教育を授けて社会の要望に応えること

第2の使命は

高い道義的理念を掲げて日本と世界に光を与えること

です。この使命を達成するために,「世界的教養人」としての深い知性と高い徳性を備えた聖ドミニコの理想とする「愛と光の使徒」を育成すること,これが本校不易の建学の精神であります。

今年の年頭の挨拶でも紹介しましたが,初代校長,田中忠夫先生は,世界的教養人の基本的資質を,「幸福論」の著者として知られているスイスのカール・ヒルティーの言葉を引用し,

常に勤勉であること

魂の高貴なこと

この二つであると述べています。

さらに,魂が高貴であるためには,少なくとも

心構えとして常に最高を目指すこと

そして,利己心・享楽心,流行心よりの超越を志すこと

この二つが必要であると,「世界的教養人」たる心構えについて厳しく諭されています。

これは,今後も「世界的教養人」「愛と光の使徒」を目指す皆さんにとって,極めて大切な心構えと言えるでしょう。

また,「愛と光の使徒」については,愛が徳性で,光が知性ということになりますが,単なる教養人で終わることなく,自分が習得した知性や徳性を前面に押し出し,世のため人のために懸命に尽くす姿,つまり聖カタリナの言う,Charity for Your Neighbors 「隣人愛」,またアインシュタインのWe exist for our fellow-men. 「人間は他人のために存在する」という助け合いの精神で生きることのできる人間が,聖ドミニコの理想とする「愛と光の使徒」だと思うのです。

 52期生は,本校の歴史上,初めての教育活動が印象に残る学年でありました。特筆すべきは,やはり,「朝の読書」を始めた学年であるということです。

 そして,6年間,よくぞ,他の学年を引っ張ってくれました。この6年間,どの学年も途切れることなく,「朝の読書」が続いたのは,まさしく52期生の「朝の読書」に対する真摯な取り組みのおかげであります。

もちろん,当時の中1の学年主任と中1の国語担当教員,この二人の教員のチャレンジ精神が,この「朝の読書」を始めるきっかけとなったことも忘れてはなりません。

新しい企画を実現する際には,何事においても,チャレンジ精神が大切なのでありますが,そこには必ず天の恵みがあるものです。しかも,その神の恵みは人間の努力よりもずっと大きなものではないかとわたしには思えるのです。朝の読書における神の恵みとは,二人の教員にチャレンジする楽しみと勇気を与えてくださったこと,そして,学年に所属する先生方の協力を得られたことであると,わたしは考えています。

さて,人類史上,これまでに歴史を塗り替えた数多くの恩人が出現しました。その中でも特に偉大な人物にイエス・キリストがいることは,誰もが認める事実であろうと思います。

もし,イエス・キリストの誕生がなかったら,ベートーベンやバッハ,そしてヘンデル等の音楽家も,レオナルド・ダ・ヴィンチ,ミケランジェロ,ラファエロといった大画家も,ペスタロッチやフレーベルといった教育学者も,トマス・アクィナスや,カント,スピノーザ,ヒルティ,そして「文化の進歩か退歩かは,キリストに近づいたか,キリストより離れたかの問題であり,歴史の審判(しんぱん)とはキリストよりの距離の測定にほかならない。」と述べたニコライ・ベルジヤエフといった哲学者も,「神なき知育は知恵ある悪魔をつくることなり。」と述べたガリレオという天文学者も生まれることはなかったのです。

それでは,現代にもどって,われわれの学園はどうでしょうか。イエス・キリストの誕生がなければ,聖ドミニコ会は生まれることはありませんでしたし,当然,愛光学園が存在していないことは誰が考えても明らかなことです。

本校の創立は昭和28年ですが,その2年前の昭和26年5月12日にスペインのアヴィラの修道院において愛光創立の構想が練られました。その当時のドミニコ会のロザリオ管区長をなさっていたサンチョ神父様が,日本,香港,そして台湾に中等教育学校を設立する計画を提案し,結果として,日本では愛媛の松山に設立されることになったのです。

どんなことであっても,物事には始まりがあります。愛光の始まりは,確かに昭和28年ですが,建学の精神を紐解けば分かるように,一番の大元は,聖ドミニコの誕生,ひいてはイエス・キリストの誕生までさかのぼるのです。このことを忘れて学校の存続はないのです。

つづく


2013年1月

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