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チュータ日誌

チュータのひとりごと 第321回(卒業式 式辞(2))

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次に「われらの信条」を建学の精神として持つ愛光学園を天才の出る風土という観点から述べてみたいと思います。

『国家の品格』の著者,藤原正彦(ふじわらまさひこ)氏は,天才の生まれる風土として,

第1条件 美の存在

第2条件 (ひざまず)く心

第3条件 精神性を尊ぶ風土 

この三つの条件が必要だと述べています。

第1の条件の「美の存在」について,

愛光学園は東に松山市によってみごとに整備された総合公園,さらにその東に名城名高い松山城,西には忽那七島の浮かぶ瀬戸内海,北には四国霊峰石鎚の山と,まさしく自然美あふれる中に位置しています。

第2の条件の「(ひざまず)く心」においては,

皆さんは,カトリック聖ドミニコ修道会の神父様から教えを受け,聖堂で(こうべ)を垂れ,祈りの大切さを学び,「われらの信条」という建学の精神に(ひざまず)く姿勢を堅持しています。

そして,第3の条件,「精神性を尊ぶ風土」について,藤原氏は,「役に立たないことをも尊ぶという風土で,文学,芸術,宗教など,直接に役に立たないことをも重んじる。金銭や世俗的なものを低く見る。そういう風土です。」と述べています。

これぞ,われらが目指す「世界的教養人」の理想の姿ではないかと思うのです。

さきほど述べた,「人を助けることによって自らが助かる。」という利他的行為も金銭や世俗的なものを低く見るという点で,第3の条件の重要な要素です。

だから,皆さんが,天才の出る風土の中で6年間,あるいは3年間を過ごした愛光学園こそ天才を育む最高の条件の学校だということになるのではないでしょうか。

つまり,この53期生の中から,「坂の上の雲」に登場する俳句の天才,正岡子規そして,秋山好古,秋山真之兄弟のような人物が生まれることは必然なのです。ただ,そこには神様のほうが,「あれだけ努力している人間を放ってはおけない。」と思うところまで,努力を積み重ねることが大切であるということを忘れてはなりません。

謙虚な気持ちになり,私心のない無私の精神で新たなるチャレンジに向かうという姿勢が素晴らしい未来の天才を作り上げていくのだとわたくしは信じています。人生はそのようなチャレンジの連続であり,そのチャレンジを楽しむために人生があるのではないかと申し上げて,卒業生の皆様への(はなむけ)の言葉といたします。

最後に,高い所から誠に失礼とは存じますが,ご父母の皆様方に一言ご挨拶を申し上げます。

六年前,あるいは三年前,大きな期待と希望を持って,大事なご子息・ご息女を学園に託して頂きました。特に寮生のご父母におかれましては,入寮時に,「本当に寮に入れてよいのだろうか。もっと手元において教育すべきではないか。子供を手放した直後,床についたときに,涙が出てとまらなかった。」と悩まれ,本校にご子息を送っていただくにあたり,大きな決断を迫られたご父母が多かったことと思います。

自宅生,寮生を問わず,本校に入学をご決断いただいたすべての皆さまのご希望に添った教育を十分になしえたのかということにつきましては,今となれば反省点も多々ありますが,学年部の教員を中心に精いっぱい努力したつもりであります。卒業生の皆さんには,それぞれの高い目標と夢の実現に向かって,この後も神様から後押しをしてもらえるような努力を続けてほしいと願っています。

本日をもって皆様とお別れすることは寂しい限りでございますが,どうぞご子息・ご息女の卒業後も,末長く学園の将来を見守り,ご指導いただけますよう心よりお願い申し上げます。

 それでは53期の皆さん,お別れです。愛光学園の卒業生として,聖ドミニコの理想,深い知性に裏づけされた信念と,清い人生観より生まれる高潔な徳性を兼ね備えた愛と光の使徒として世界に羽ばたいてくれることを期待し,それぞれの道での健闘と幸福を心よりお祈りいたします。

 

平成22年度の「チュータのひとりごと」は今回で終了です。

来年度23年度は4月10日()にスタートします。


2013年1月

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