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チュータ日誌

チュータのひとりごと 第348回(3学期始業式講話(放送))

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皆さんおはようございます。3日間の休日,それぞれに充実した休日であったことと思います。3学期の始業式は恒例によって,放送で行います。

最近,全国各地で自転車による事故が多発しています。車との接触,自転車同士の衝突,そして,歩行者との接触などです。

本校でも,生徒部より,たびたび注意が喚起されていますが,大切なことですので,この始業式においても取り上げたいと思います。

本校の自転車通学生に対する苦情で最も多いのは,学校の敷地から道路への飛び出しです。正門については,昨年から門扉の開閉を工夫し,中学生は飛び出しができにくい状態になりました。高校生の自転車通学生の皆さんは,寮に通じている道路から車道に出るため,危険度が増大します。スピードを緩める工夫を道に施してはいます。しかし,少し下り坂になっていることもあって,意識してスピードを緩め,ミラー等で安全を確認したうえ,車道に出ることを,遵守してください。

次に苦情が多いのは,自転車の並列走行です。友人同士で話しながら帰りたいという気持ちは理解できなくはありません。ただ一般的に日本の道路は狭いし,特に学校周辺の道路は狭い場所が多いということを,よく頭に入れておく必要があります。皆さんは車を運転することがないため分かりにくいかもしれませんが,運転する者にとって,自転車のふらつきくらい怖いものはありません。自転車は車ほど,まっすぐには走れないということは,皆さんもよく知っているはずです。2台の自転車が並列走行すると,走行車線の3分の1,ひどい場合は走行車線の半分を自転車が占拠することになります。つまり車はセンターラインを大きく超えて走行しなければならないことになるのです。

車と交通事故を起こした場合,けがをするのはふつう,自転車側です。ひどい時には,死亡にいたるケースもあります。また,自転車事故に遭遇する車の運転手側も,事故によって大きな悩み,苦しみを持つことになります。

車を運転する側も細心の注意を払わなければなりませんし,自転車に乗る側も,同等の注意が必要であることをしっかりと認識してほしいものです。

また,自転車が歩行者と接触し,加害者になるケースもよく耳にします。一生,取り返しがつかないというような事故を引き起こす可能性があることを意識して,注意を怠らず,無謀な走行にならないよう,心がけてください。

自転車の性能がよくなり,スピードを出しやすいタイプのものが増えています。自分が乗る自転車の性能,特にブレーキの性能を熟知したうえで,時に,タイヤの溝や空気圧などにも注意をしましょう。また,最近,ノー・ブレイク・ピスト,いわゆるピストバイクと呼ばれている,公共の道路を走ることを許されていない自転車を利用するということは,とんでもないことです。

また,本校では中学生にヘルメットの着用を義務化していますが,これは皆さんの命を守るためのルールで,生徒部の先生方が中心になって指導をしている重点項目です。自らの命を守るための重要な規則だということを十分に理解し,規則というものは,どのような規則であっても皆さんを守ることを主体に決められていることを,今一度思い起こしてください。

自分だけは事故に遭うことはないなどという過信は禁物です。事故はいつ起こっても不思議ではないのだということを,常に意識して,自転車に乗ってほしいとお願いをしておきます。

わたしの中学時代の話を一つ紹介しましょう。友人の一人が自転車で学校に登校している時に,ふざけて走行をしていて,道路から海に自転車ごと転落するという事故がありました。たまたま,満潮時であったため,その生徒は泳いで岸につき,助かりましたが,引き潮の時であれば,命はなかったでしょう。学校では,これが大きな問題となり,数日後,自転車通学を禁止とする措置を取ったのです。そのせいで,6キロから7キロを歩いて通学しなければならなくなった生徒もいました。冬には海風が強く,ほとんどの生徒が寒さで顔を真っ赤にしながら,歩いて通学したことが記憶にあります。一人の生徒のふざけた行為が,多くの生徒に迷惑をかけたという例です。

今の時代,皆さんの自転車通学を禁止するわけにもいきません。自転車に乗るということは,車を運転するのと同様に,それなりの責任が生じるのだということを頭に入れて安全走行に注意をしてもらうことをお願いしておきます。

また,電車通学,徒歩通学をしている生徒,また寮生に対しても,交通マナーについての苦情が増えています。

伊予鉄西衣山駅から学校へ向かうときに,皆さんが渡っているJR松江踏切の改良工事が今年になって終わり,大型車が通行可能となりました。車にとっては大変便利になりましたが,その反面,交通量が増大するので,当然,皆さんにとっては,これまでよりも注意が必要になります。要は,自分たちだけが道路を利用しているのではないということです。町内の人たちや,近隣の人たちも利用しているのですから,「愛と光の使徒」を目指す皆さんにとっての大切な心構えである,「相手の立場に立って物事を考える。」,このことを実行していただきたいのです。

最後に54期高3生の皆さんへメッセージがあります。いよいよセンター試験まであと,42日となりました。

入試については,これからさらに厳しい状況が続くと思います。しかし,その先には皆さんの合格を,祈り,喜ぶご家族や先生方,先輩,同輩,そして後輩がいることを忘れず,同胞の力を糧として頑張っていただきたいと,心から願って3学期始業の挨拶といたします。

 

 

※2011年の「チュータのひとりごと」は今回が最終回です。2012年の年明けから再開します。


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