チュータ日誌

(2018/11/21)中3研修旅行 3日目の見学の様子

見学先からHPアップの許可をいただくため、少し時間がたってしまいましたが、中3研修旅行3日目の見学の様子をお伝えします。

三日目、大半の生徒は、ディズニーシーとディズニーランドを訪れるコースを選択しましたから、アトラクションに乗ったり、ディズニーの雰囲気を楽しんだりしていたようですが、ディズニーリゾートに行かずに、研究所訪問を選択したメンバーたちは、「防衛装備庁陸上装備研究所」と、「宇宙航空研究開発機構(JAXA)相模原キャンパス」へ見学に行きました。

午前中まずは、防衛装備庁陸上装備研究所、という、なかなか聞く機会のない見学先へとやって来ました。

 

ここは2015年に防衛省の外局として発足した機関です。職員は、事務官、技官、自衛官から成っています。

 

まずは、本校の卒業生の野間先輩にお話を伺いました。防衛省に入省され、現在はこちらで所長をされています。

 

防衛装備庁とはどんな機関で何をしているのか。

陸上装備研究所ではどんなことをしているのか。

などについて、お話しいただきました。

また、事前に愛光生から提出してあった質問にも答えていただきました。日本の装備技術を輸出することもあるのか、アメリカとの関係は? 研究所で最も大変な仕事は? など、ひとつひとつに丁寧にお答えいただきました。

 

その後は研究所内を案内していただきながら、展示室に立ち寄り、様々な研究成果について、ご担当の方からレクチャーしていただきました。

 

それから、戦車(試作機)を見せてもらいました。目の前で見る戦車は迫力がありました。 

 

実際に動かしていただくと、すごい音を立てて回り、

煙のにおいや油のにおいがとても臨場感のあるものとして感じられました。

触ってもよいとのことで、生徒たちは興味津々。

 

 

教員から技官の方に、「この生徒たちは、ディズニーランドやディズニーシーに行くことよりもこちらの見学を希望した生徒たちなんです」と伝えると、とても感心して、喜んでくださいました。

特別に、ということで、キャタピラを守っている「スカート」と呼ばれる板の内側も見せてくださいました。

 

それから、また次の見学場へ移動しました。なんだかすごい装置が並んでいます。機密もあるので撮影できない箇所もありますが。

 

生徒たちは「レールガン」という技術の研究に興味津々でした。

 

さらに、次の作業場に移動して、即製爆発装置(いわゆる手製爆弾)に対する対処・探知システムの研究についてお話しいただきました。

 

それから、また建物を移動して、ハイブリッド動力システムの研究として、蓄電装置や電力変換装置の研究・実験の作業場を見学させていただきました。

生徒たちも興味を増し、質問もたくさん飛び交います。

研究所内にあるそれぞれの試験所を歩いて移動するのですが、相模原市にあるということもあり、敷地は広くて開放的で緑も多く、大学の理系学部のキャンパスのような清々しい雰囲気の研究所でした。

 

続いて、午後は、同じく相模原市にあるJAXAにやってきました。

この写真のみ JAXAのHPからお借りしました

最初に昼食から。社員食堂で、お昼休みの職員の方々の近くで昼食をとりました。そのあとの休憩時間には早速お土産を買っている生徒もいました。「打ち上げた宇宙ロケットの部品の一部」が入っているというがちゃがちゃも人気でした。

 

それから、職員の方にご案内いただきながら、いくつもの試験場を案内していただきました。

残念ながら、機密もあって写真は撮れませんでしたが、ローバー(探査機)の稼働試験場、宇宙環境試験装置、ロケットの耐衝撃試験場、などを見せていただきました。

巨大な装置と内容の難しい実験ばかりでしたが、なんだかとってもカッコイイ事をしていることはよく分かりました。

 

次に、ロケット開発技士さんの取り計らいで、今回は特別に、はやぶさの管制室を見せていただきました。JAXAの職員ですらあまり入れない場所だそうです。

映画で見るNASAの管制室のようなところで、生徒たちも「おお~」といって感激していました。本当にありがとうございました。

 

 

外では、これまでに打ち上げられたロケットの原寸模型を見させていただきました。やはりかなりの大きさですね。

そのあと、博物館のような展示場を見て回り、探査機など、宇宙開発に関わる展示を見せていただきました。

小惑星探査機の「はやぶさ2」の展示を見ていたところ、愛光生に声をかけてくださった職員の方がいらっしゃいました。「ちなみに、このはやぶさ2は、今夜は僕が運転手なんですよね」

さらりとすごいことを言っています。

「今夜は僕の担当なので8時間ほど目が離せません。異常があればできるだけ早く対処しなくてはならないので。もし異常が検出されたとしても、それは光の速さでやっと届いても、すでに18分前に起こった出来事なんです」

さすがJAXA。まさにここで、探査機を運転しているなんて、すぐには飲み込めない、すごい話でした。

「はやぶさ2」は、2014年に宇宙に飛び出してから、職員の方が交替で運転を続けているそうです。はやぶさ2も含めて、現在6〜7個の衛星・探査機を、ここから運転しているとのこと。

JAXAのお仕事のすごさの一端を垣間(かいま)見ました。

 

最後にまとめのレクチャーもいただきました。

生徒たちに感想を聞くと、「来てよかった」「すごいものが見られた」「思い出に残った」など、とても印象に残ったようです。

一つの班の記念写真です。ほかの班のものは写真販売をお楽しみに。

ディズニーリゾートで楽しむことではなく、防衛装備庁やJAXAの研究所を見学することを選んだ生徒たちにとって、とてもよい経験になったようです。

アーカイブ

All Rights Reserved Copyright AIKO educational institution