チュータ日誌

(2019/11/10)チュータのひとりごと 第604回(県外入試説明会)

 10月6日(日)~27日(日)に県外の東京その他11か所で本校の入試説明会を開催し,本校を目指している児童,生徒,またその保護者に来ていただき,それぞれ,2時間の説明をおこなった。
 わたしの担当は広島,岡山,東京,横浜の4か所で,広報担当の教員と2名でそれぞれの会場に出向いた。
 広島の説明会当日には,台風19号の影響で強風が吹いており,スーパージェット(高速船)の出港が危ぶまれたが,その日の最終便となった午前9時発に間に合ったため,開催時刻よりもかなり早く会場に到着した。
 会場の前で車を降りた時に,数歩後ずさりするほどの強風が吹いていた。身体を風にもっていかれそうになった経験はめったにないことだったのでとても驚いた。
 翌週に東京と横浜で説明会を開催した。

 会の次第は次の通りである。
1 開会の挨拶
2 教育方針
3 学校と寮の紹介(スライド)
4 在校生父母のメッセージ 中1父母・高Ⅰ父母
5 来年度愛光入試
6 質問
7 閉会の挨拶
 説明会には在校生の保護者が会場設営や準備を手伝ってくださる。さらに,中・高それぞれの代表者が実際に本校に生徒を送り出している気持ちや,生徒の成長について貴重なお話をしてくださる。説明会の中で最もインパクトのある話で,参加者から「保護者のメッセージが良かった」という評価をいただいた。この場をお借りしてお手伝いいただいた保護者の皆様にお礼を申し上げたい。
 また,説明会終了後,お手伝いしてくださった保護者とお話をする時間があり,その席で寮生の保護者としての楽しみや苦労話をうかがうことができた。
 寮から帰省した子どもが身体と心の両面で大きく成長している話を聞くことができた。最もわたしの心を打った話は,小学6年生を卒業したご子息を送り出す母親の気持ちである。この母親の気持ちがよく分かるので,4月の中学入寮式の挨拶の中でわたしは次のように述べている。
――ご父母の皆様に一言,ご挨拶を申し上げます。ご子息を寮に預ける決断をしていただきありがとうございます。
 今日からしばらくの間,特にお母様は,思い出すたびに涙が出ることもあろうかと思いますが,その涙が決して無駄にならないよう,卒業時に,ご子息に寮生活を送らせてよかったと心から思っていただけるよう,寮の職員が力を合わせ,ご子息の夢の実現へと向けてお手伝いをさせていただきます。
 この愛光の丘で,「親と子と先生」という教育の三位一体が実現できますよう,ご父母の皆様方のご理解とご協力を心からお願いして,入寮式の挨拶といたします。――
 寮の最大の魅力は,「同じ釜の飯を食う」ことによって,一生付き合える友人を得られることであるとわたしは考えている。
 この便利な世の中で,敢えて不自由な集団生活を送ることから得られるものは大きい。
 「やっただけが返ってくる」,世の中は原因と結果のルールで動いているのである。寮生活を送った結果は現在だけでなく,将来にも大きな結果をもたらしてくれるのである。

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