チュータ日誌

(2020/09/13)チュータのひとりごと 第629回(2学期始業式講話 令和2年9月3日(2))

 このSociety 5.0を実現するために,2019年(令和元年)の12月に文部科学省が「GIGAスクール構想(Global and Innovation Gateway for All)」を打ち出しました。
 GIGA School構想というのは,日本全国の小中学校の児童生徒一人ひとりに1台の端末を渡して授業に活用するという計画です。
 本校ではSociety 5.0の構想を受けて,GIGA School構想よりも2年早く,2017年(平成29年)に中1生にタブレットを配布し,その後6年かけて1人1台の端末環境を作り上げる計画を推進してきました。現在中学生全員にタブレットを,そして高校Ⅰ年生にクロームブックを持ってもらい,ICT機器を用いた学習にチャレンジしています。

 公立の小中学校も今回の新型コロナウイルス対策としてGIGA School構想を前倒しし,今年度中には実現したいという意向だと聞いています。また,県立の高校生にも1人1台の端末を用意することが決定されています。
 このように,日本は「Society 5.0」実現のための必須アイテムとしてタブレットやクロームブック等の端末を児童,生徒に渡そうと考えているのです。決して皆さんがゲームやその他の遊びに使うために渡すのではありません。
 そこで,現在,タブレットやクロームブックを使用している皆さんに注意があります。
 中学1年から高校Ⅰ年の皆さんにタブレットやクロームブックをなぜ渡しているのか,心静かに考えていただきたい。何のためにタブレットを持ってもらっているのか,よく考えてください。
 聞くところによると,学習の妨げとなるような使い方をしている生徒がいるとのことです。そのようなネットリテラシーが身についていない生徒がいることを大変残念に思っています。
 皆さんは,「学問に対する情熱と道義に対する渇望とはわれらの生命である」,つまり学問に対する情熱がいのちである学校に通っているのです。そのような学校にいることを忘れないでいただきたい。タブレットは主体的,対話的で深い学びを実践するためのツール,つまり学問のための道具であることをはっきりと認識しておいてください。
 自らを磨く道具としてこそ役立つのであって,自らを貶める道具ではないのであります。
 寮生には寮のルールがありますが,自宅生も家庭で保護者と使い方や目的を話し合い,家庭でのルールづくりをしていただき,病的なインターネット依存にならないよう,お願いをしておきます。

 最後に,63期高Ⅲ生の皆さん,夏休みを終えて,いよいよ,受験に向けてまっしぐらに進むことになります。
 今年の高校Ⅲ年生から,「大学入試センター試験」が「大学入学共通テスト」に代わります。「大学入学共通テスト」元年に当たることになります。
 対策については学年部,進路部がタイアップして十分に行っていますので,自信をもって受験に臨んでください。
 いつも申し上げることですが,学年部長を中心に,生徒と生徒のティームワーク,生徒と先生のティームワーク,さらには先生方のティームワークを組んでいただき,受験は団体競技,心を合わせ,「合格」という二文字に向かって進んでくださることを願って,2学期始業式の挨拶といたします。

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