チュータ日誌

(2022/06/26)チュータのひとりごと 第699回(救命救急講習)

 先日、体育館で救命救急講習を受講した。
 特に人工呼吸とAEDの使用方法について、約1時間半、講師による詳しい説明と実習がおこなわれた。
 人工呼吸の実習では、膝を床につけるため、かなりの痛みを感じた。実際の場ではコンクリートとか石畳とかというケースが多いと思うので、何かを膝に当てた方がいいのではないかと思った。
 講習を受けても、実際の機会はほとんどないだろうと思っていたが、先日、この講習が役立つ場面に遭遇した。
 事情があって、未明の3時半ころに車の運転をしなければならない状況になった。
 目的地に向かうため、交差点を右折したところで、車道の左側に何か黒いものが見えた。誰かが上着を置き忘れているのだろうと思って通過したが、通過した後で、もしかしたら人かもしれないと思い、停車して黒いもののところにもどって近づいた。
 やはり、人であった。すぐに、大きな声で「大丈夫ですか?」という言葉を何度かかけたが反応がない。
 そこで、近くのコンビニに走って行って、助けを求めた。女性のスタッフに救急車を呼んでもらい、わたしは現場に戻った。
 さらに、「大丈夫ですか?」という言葉を続けると、両方の手の親指を立てて大丈夫であるサインがあった。ところが、目を覚まそうとしない。そこで、顔を近づけて、息をしているかどうかを確認した。寝息のような「すうすう」という音が聞こえ、吐く息にアルコールの強烈なにおいを感じた。息をしていることで一安心したが、なおも声をかけ続けた。
 泥酔だと直感し、さらに、声をかけて目を覚ましてもらおうとしているうちに救急車がやってきたので、手を振って誘導した。その場でこれまでの状況を説明し、運んでいただくことにした。
 今回は人工呼吸やAEDの使用とまではいかなかったが、いつでも、これらのことができる心の準備をしておくことの重要性を改めて認識した。
 

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