チュータ日誌

(2013/09/08)チュータのひとりごと 第399回(2学期始業式講話 平成25年9月4日) 

 皆さんおはようございます。

 後期補習に続いて高3生は第3回校内模試,そして高2以下の皆さんは第2回実力考査が終わり,2学期の始業式を迎えました。

 夏休み中は高3生は勉学一筋に,また高2以下の皆さんは,勉学はもちろんのこと,部活動やその他の活動においても,集中と発散をうまく組み合わせて,充実した生活を送ってくれたものと思います。

 また。この期間中,運動及び文化の面において大いなる活躍をしてくださった生徒の皆さん,よく頑張ってくれました。

 夏休みの前期補習期間に台湾の高雄(カオシュン)にある道明中学・高等学校(英語名 St. Dominic High School) から昨年に引き続いて第4回目の訪問があり,ホームステイでは,一部の生徒の皆さんとそのご家族にお世話になりました。また,交流に参加してくださった生徒の皆さんにもお礼を申し上げます。

 昨年,道明中学・高等学校を訪問した皆さんも,また今年の夏にオーストラリア語学研修に参加した皆さんも,言葉はreadingと writingのほかに,listening, speakingがあるのだということを身を持って体験してくれたことと思います。

 外国の方をお迎えし,あるいは外国に行って,会話をする際に,自分の意見をきちんと述べることができて,初めて会話をしているということになります。日常の挨拶ができるだけでは会話とは言えません。

 そのことに気付くことが,海外研修や海外から生徒を受け容れることから学ぶ重要な事柄です。

 話は変わりますが,前期の補習期間,1番長く補習を受けている学年はどの学年であるか,皆さんは知っていますか。

 多分,皆さんは高Ⅲ生だと思うのではないでしょうか。

 実は高ⅠE組の皆さんの補習です。7月31日が前期補習の最終日でした。

 わたしは,高ⅠE組の皆さんが長い補習期間を頑張ってくれたので,最終日の朝,激励に教室に出かけました。途中,廊下で,黒い綿ぼこりの塊が二か所にあり,わたしはそのごみを指でつまんで手のひらへ置きました。そしてE組の教室のゴミ箱へ移動しようとしたのです。

 その時,後ろからやってきた一人の女子生徒がわたしのところへやってきて,「先生,それ,わたしが捨てます。」と言って,わたしの手の平から黒い綿ぼこりの塊を取ってゴミ箱へ持って行ってくれました。これがごく自然な態度で行われたのです。

 この女子生徒の態度,わたしはこれこそが教養人の姿だと思います。

 わたしが掃除や下足並べ,スリッパ並べを大切に考えるのには理由があります。

 掃除もゴミ拾いも,そして下足並べも腰をかがめなければできません。つまり,腰を低くしないとできない労作なのです。腰を低くするというのは,心を低くする,つまり,謙虚であることを身を持って行うのがこの清掃だとわたしは考えています。清掃やゴミ拾いは心を磨く行為であると皆さんに申し上げておきます。愛光6年間あるいは3年間のうちに,知的な面を磨くだけではなく,心をしっかりと磨いて卒業してほしいとお願いをしておきます。

 さて,1学期の終業式で,いじめについて,相談をすることの重要性について触れましたが,加えてお話ししておくことがあります。

 8月21日付の愛媛新聞の記事によりますと,東予地区の48中学校から代表者が参加し,「いじめSTOP愛顔の子ども会議」が8月20日に開催されたとのことです。

 生徒の決意表明の中に,「しない,させない,見過ごさない」というフレーズがありました。そして,ある生徒は「傍観者の存在がいじめの深刻さに関わる」と指摘しています。

 そこで皆さんにお願いがあります。

 いじめを目撃した時の皆さんの対処の仕方です。いじめを目撃した時は,必ず先生方に報告をしてください。これはチクリではありません。いじめを受けている生徒といじめを行っている生徒の両方を救うことになるのです。人助けだと思って報告をしてください。

 また,毎年行っているアンケート調査を学校と寮で行いますので,正直にアンケートに答えてください。早く相談すること,これが,いじめの最大の解決策です。

 

 ところで,今年も地区別懇談会を6月から7月末にかけて実施しました。

 毎年,同じパターンではおもしろくありませんから,今年は演台を離れてご父母の席に入って話をさせてもらいました。距離感がなくなるので,わたしの話をより身近に感じてもらえたとのことです。

 皆さんは担任の先生との距離が近くなっていますか。近くするためには学習や生活面で相談をすることです。担任の先生との信頼関係を築くことが大切であることを強調しておきます。

 さて,2学期最大の行事である文化祭は,実行委員長高Ⅱ・大内智貴君と委員の皆さんを中心に頑張って準備を進めてくれており,大変頼もしく思っています。今年の文化祭のテーマは「ViVid」です。

 高Ⅱ以下の皆さんの力を結集して,愛光生らしい,そして,充実感の残る文化祭になるよう期待しています。充実感は,活動にどのようにかかわったか,その度合いによって決まるものです。

 高Ⅱ寮生との面談で,愛光生活で何が最も思い出にのこっているかと尋ねた時に,1番は修学旅行,そして,2番目に文化祭と答える生徒が多いのです。

 皆さん一人ひとりの思い出に残るよう,活発な活動を期待しています。

 

 56期高3生の皆さん,夏休みを終えて,いよいよ,受験に向けてまっしぐらに進むことになります。いつも申し上げることですが,学年主任の西村克範先生を中心に,生徒と生徒のティームワーク,生徒と先生のティームワーク,さらには先生方のティームワークを組んでいただき,受験は団体競技,心を合わせ,New Stepを踏み出し,一直線に大学に格を合わせる「合格」という二文字に向かってまい進してくださることをお願いし,2学期始業式の挨拶といたします。

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