チュータ日誌

(2025/10/05)チュータのひとりごと 第809回(出逢い)

 2016年(平成28年)の入学式で、教育者であり哲学者である森信三氏の言葉を次のように紹介した。
 ―― 人間は一生のうち逢うべき人には必ず逢える,しかも一瞬早すぎず,一瞬遅すぎないときに。 ――
 出逢いで最も不思議なものは、親子の出逢いではないだろうか。
 生まれるときに、地球上のこの国のこの地域のこの家庭にと思って自らの意志で生まれてきた人間はいないはずである。まさしく天の計らいでそうなったとしか言いようがない。
 親子の出逢いも、「逢うべき人には必ず逢える,しかも一瞬早すぎず,一瞬遅すぎないときに。」ということになると言ってもよいのではないだろうか。
 「親が子となり、子が親となり」という言葉を子供のころからよく耳にしているが、宇宙の歴史138億年、地球の歴史46億年、さらには現在、世界に80数億の人たちが暮らしている中で、それぞれの家族の一員であることは、まさしく奇跡中の奇跡である。この奇跡的な出逢いをわたしたちは大切にしなければならないし、忘れてはならない。
 いずれの形にせよ、それぞれが、それぞれのご恩を受けていることに感謝の心を持ち、その受けたご恩を人様に返していくことが当然の務めであろう。
 そうは思いながらも、十分にその務めを果たしていないことを反省しつつ、できるだけ人様のお役に立てるよう心を尽くしていきたいという思いをお伝えして、今回のチュータのひとりごとを終えたい。

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