11月1日(土)に高知市内のホテルで本校の入試説明会を実施した。
わたしにとって,大阪,名古屋に続いて,今年3度目で,他県で行う最後の説明会であった。
今年の説明会では,冒頭で,最近よく耳にする「Active Learning」のことを話題に取り上げた。
なぜ,この問題を取り上げたかというと,説明会もアクティブなものにチェインジしていく必要があると感じたからである。つまり,アクティブ・オリエンテーションにしてみようと思ったのである。
説明会で,われわれ主催者の話を聞いていただくだけでは,参加した実感が湧きにくいのではないかと思い,数年前から,学校に対するイメージや,学校を選ぶときのポイントなどを参加者にお尋ねする形で会を進めている。
この形は参加者の皆さんに発言していただく良い機会になるだけでなく,私にとっても,答えを聞いて,即座にコメントをしなければならないので,緊張して会に臨むことができるのである。
いつ,指名されるか分からないと,会場の皆さんも質問に対して真剣に考えていただける。
この方式は,授業で,アトランダムに生徒を指名すると,緊張して臨むようになることにヒントを得た発想である。
さらに,本校の校名の由来となっている「愛と光の使徒」について説明をするときに,小学生や中学生に「愛は体のどの部分で感じますか?」,さらに,「光は体のどこで感じますか?」という質問を投げかける。
会場では,「愛」については胸を指すケースが多いが,「光」は目という答えが多い。
聖堂で行う,CLE(Christian Life Education) の時間に本校の中1生に同じ質問をすると,愛は胸を指すことが多いが,光は頭を指す生徒が多い。
「光」について保護者にお尋ねした場合,私の頭を見て気遣ってくださるせいか,やはり,目という答えが多い。
私が期待しているのは「頭」である。
そして,愛は胸,胸は心,心は徳性の教育,光は頭,頭は知性を磨くところ,だから,愛光学園は「徳性・知性学園」と呼ぶことができるのだと話をまとめることにしている。
高知の入試説明会では説明会の後に,お手伝いいただくご父母と高Ⅲ生のご父母が集まって,高Ⅲ激励会を開くことになっている。
これは父母の会「高知」での伝統になっている。
全国の組織の中でも,このような企画をしているのは高知だけである。
激励会の中で,高Ⅲ生のご父母が挨拶をすることになっているが,6年間の思い出を語るのに,涙を浮かべて話をされる方もいる。
ご父母の話を聞きながら,ご苦労の思い出話に感動し,涙をもらってしまう。
他学年のご父母も,ご自分の体験と重ね合わせて話を聞いていることもあり,真剣に耳を傾けている。
何とも言えない温かな雰囲気が会場を覆う。
3時間に及ぶ激励会も終わってみると,あっという間だったような気持ちになるのは,きっと充実感からそう思えるのであろう。
最後に,それぞれの地域の入試説明会で様々な工夫をして,活動してくださっているご父母の皆様に,この場を借りてお礼を申し上げたい。