過去のチュータのひとりごと

(2017/02/26)チュータのひとりごと 第519回(冬の中庭)

 中学の中庭と高校の中庭は趣が異なっている。

 高校の中庭には手入れの行き届いた松の木が並んでいる。

 中学の中庭には,記念樹を始め,様々な種類の木が植樹されていて,音楽・美術教室,体育館,そして,グラウンドに向かう生徒たちの目を楽しませてくれる。

 

 以前に「チュータ日誌」を担当していたとき,この中庭に植樹されている木々を紹介したことがあった。その中で印象に残っているのは紅梅,白梅である。

 今年も紅梅が一輪の花をつけた。ところで,白梅はどうなっているのかとよく見ると,白梅がない。

 そういえば,昨年,白梅を見たとき,花は咲いていたが,元気のない花の付き方であった。

 よく見ると,切り株だけが残っていたので,多分,枯れてしまい,取り去られたのだろう。

 たとえ,元気はなくても,白と赤の花が咲いていると,見る者の心を和ませてくれる。

 わたしたちの紅白に対する思いがそれほど強いのであろう。

 

 紅梅一輪を写真に撮り,早く次の花が咲くように声をかけたが,次の花が開くまでに,思いのほか,日数がかかった。

 以前,入学式当日に咲いた一輪の桜の花について,「チュータのひとりごと」で紹介した(第359回)。その時のことを思いながら,開花を願っていたところ, 1週間後に次の花が咲いた。奇しくもその日はわたしの誕生日であった。

 入学式の桜に対する祈りにも似た願いと同様に,梅の木にも思いが届いたのであろうか。

 校内の梅も桜も,入学式や誕生日等のめでたい日に咲く心遣いができるのではないかと思えたほどであった。

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