名簿を見て驚いた。
正門右手に設置されている聖ドミニコ像をご寄付くださった高戸紀幸氏がいらしたのである。
すぐにご挨拶に伺い,お礼の言葉を申し上げた。
わたしは,高戸氏と高松でお会いしてから,自分のこれまでの挨拶の仕方を変えた。
お見送りの際に,深々と頭を下げて,私たちの車が見えなくなるまでその姿勢を保たれていたことに深く感銘を受けたからである。
わたしはこの日以来,訪問客をお見送りするとき,必ず玄関に出て,姿が見えなくなるまで,その場を動かないことにしている。
心を込めるということは,このような行為だと高戸氏から教わったのである。
開校当初の愛光学園の様子を想像しながら,1期生お一人お一人の話に耳を傾けた。
わたしと同じ故郷,瀬戸内海に浮かぶ興居島(ごごしま)出身の方もいらしたことに驚いた。
最後に校歌を歌ったが,実は1期生の頃は校歌がなく,スペインの「ドミニコ行進曲」を校歌の代わりに歌い,その後現在の校歌を歌って終了した。
ちなみに,正式な校歌は創立10周年に作詞,作曲された。
現在の校歌は,喜寿を祝う集いの司会をつとめた古川哲氏の提言がきっかけで,作詞者の日比野正信氏にお願いをし,男女共学にふさわしい歌詞に一部を変更したものである。
一番の「頬赤らめし男の子々達の」の部分を「学舎に立つ若人達の」に変更し,平成28年4月の入学式から歌い始めた。
「全国いつき会喜寿を祝う集い」に招待を受けたことは光栄なことで,実に楽しい集いであった。
集いの参加者は39名(夫人3名)であったことを報告して,今回の「ひとりごと」を終えることにする。