6月15日(金)に東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻の教授としてご活躍されている樽茶清悟先生をお迎えし,中1~高Ⅱ生を対象に体育館で講演会を開催した。
先生のご紹介とお礼の言葉を掲載します
―― 先生は,現在,東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻の教授としてご活躍されています。
本校の14期生で,東京大学大学院工学系研究科修士課程を修了され,現在のNTTの前身である日本電信電話公社に入社されました。その後もご研究を続けられ,平成10年に東京大学教授に任命され,次世代の計算機として期待される「量子コンピューター」分野の最前線にいらっしゃる研究者として有名です。
平成16年には,学術分野の功労者に授与される褒章である紫綬褒章を,平成19年には「人工原子・分子の実現と量子コンピューターへの挑戦」が評価されて,第4回江崎玲於奈賞を受賞されています。
そのようなすばらしい先生が,本日はお忙しい中,みなさんのためにわざわざ東京から足を運んでくださいました。
愛光時代のお話や,物理系の大学生の受験状況,また「20世紀の科学から21世紀の科学へ」と題して先生のご研究のお話などいろいろ伺えるとのことです。――
――樽茶先生,ありがとうございました。
教育は「親と子と先生」の三位一体に加えて,同窓生の皆様のお力をお借りして成り立つものであると考えています。
現場の第一線でご活躍されている同窓生のお話をこのような講演会で直接お聞きし,そして,お姿に触れて生徒たちは新たなるチャレンジ精神を持ってくれるものと思っています。
本日の講話で,基礎をしっかりと身に付けておくことの重要性をお話くださいました。
また,トランジスタやレーザーを中高生のために分かりやすく説明してくださいした。さらに,「20世紀の科学から21世紀の科学」のお話で量子力学の話をお聞きしました。
「量子は波である」という言葉が印象に残っています。また,量子力学を身近な例を用いてお話しくださり,ありがとうございました。
今日のお話で量子の世界に興味を持つ生徒が増えたことと思います。
研究者としての道を歩むには,それ相応の志や使命感といったものが必要で,「とにかく好きだから,この道に進みたい」,「人の役に立ちたい」,そういう熱い思いが必要だと聞いています。
樽茶先生が,まさしくこのようなお気持ちで,研究者としてチャレンジ精神を発揮してくださっているお姿こそ,生徒の励みになると思います。
今後も日本,そして世界のために,ご活躍くださることをお願いいたしまして,お礼の言葉とさせていただきます。
ありがとうございました。――
また,この日,同時間帯にドミニカンセンターで高Ⅲ生を対象に,熊本県立大学理事長(前政策研究大学院大学学長),白石隆先生(10期生)をお迎えして講演会を開催した。
いずれも日本及び世界で著名な同窓生を迎えての講演会であった。
※ LOB Bank=Lecture by OBの略。卒業生による講演会のことです。