過去のチュータのひとりごと

(2018/10/28)チュータのひとりごと 第572回(中学全体集会講話 平成30年10月23日)

 生徒会の皆さんが,赤い羽根の募金と合わせて「声に出して挨拶を」ということで頑張ってくれています。君たちの元気な挨拶の声が響くと,学校の雰囲気が元気になります。挨拶をする本人も,そして受ける相手も共に元気になります。
 改めて声に出しての挨拶をお願いしておきます。特に登校・下校時はしっかり声に出して挨拶をしてください。

 さて,これまでたびたび,皆さんに,CLEの時間や,その他の集会で「感動,喜び,イキイキワクワク」で学校生活が送れるよう努力を重ねていただきたいと申し上げてきました。
 そこで,今回はハーバード大学で教鞭をとったタル・ベン・シャハー氏の著書,「ハーバードの人生を変える授業」の中から「いいところを探す」というタイトルの一部分を紹介しましょう。
―― 夢を実現し,成功を手に入れ,幸せになり得るすべての要素をもちながらも,いつも憂鬱そうにしている人たちがいる一方で,何度も不運や困難に直面しながらも,人生に喜びを見いだしている人たちがいるのはどうしてでしょうか。
 それは,幸福というものは人生における客観的な出来事で決まるのではなく,出来事をどのように解釈するかという主観的な心の働きによって決まるものだからです。
 試合で優勝することから,試験でCの成績しか取れないこと,思わぬ大儲けをすることや恋人に振られることまで,人生にはいろんなことが起こります。こうした出来事がどんな意味をもつかは,それをどう解釈するか,何に焦点をおくかで決まります。
 勝利したことや達成できたことを喜ぶのか,それをあたりまえとして,完璧なプレイができなかったと悔やむのか。成績が悪いことや恋人に振られたことで自分自身を責めるのか,その経験から何が学べるかに焦点をおくのか。
 同じ出来事であるにもかかわらず,解釈によって意味が変わってくるのです。―― と述べています。
 つまり,個々の心の持ち方によって人の幸福が決まるのですから,「感動,喜び,イキイキワクワク」の心をいつも持てるよう心を磨くことが大切ではないかと思うのです。

 次に,ノーベル医学・生理学賞の受賞が決まった本庶佑(ほんじょたすく)氏が,会見の中で,賞よりも嬉しかった体験について次のように語ったそうです。
― あまりよく知らない人が,ある日,突然やって来て,「自分は肺がんで,これが最後のラウンドだと思っていたのが,あなたの薬のおかげでよくなってまたゴルフできる。」
そういう話をされると,これ以上の幸せはない。―
 本庶氏は,この言葉を聞いて,まさしく,「感動,喜び,イキイキワクワク」の気持ちになったことと想像します。
 さらに,本庶氏は,研究する上で大切な「6つのC」を指摘しています。
「好奇心(Curiosity)」「勇気(Courage)」 「挑戦(Challenge)」「確信(Confidence)」 「集中(Concentration)」「継続(Continuation)」
 わたしは二つのC,change & challengeを口癖のように言っていますが,皆さんの中で,今一つやる気が出ないなあと感じている人はまず,チェインジ,そして6つのCを根気よく続けてください。
新しい自分を発見できると思います。
 また,現在,トマス寮の高Ⅱ生の面談をしています。次に,トマス寮の中3生の皆さんの面談を予定しています。
楽しみに待っていてください。
 これで,本日の中学全体集会の話を終わります。

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