過去のチュータのひとりごと

(2019/02/24)チュータのひとりごと 第583回(ロイロノート・ユーザー会 愛媛・愛光学園 本校の教育機器の歴史(2))

当時,玉川学園では全国から先生方をお招きして公開授業を行っていたので,毎年新しい工夫をして発表をするのが楽しみであった。
また,大学から教育実習生がやってきた時に,英語の教育実習生はすべてわたしが引き受けていた。
当時の英語教育はミシガン・メソッドのパターン・プラクティスが主流であったようであるが,GDM(グレイディド・ダイレクト・メソッド)等の手法も取り入れて自分流のチュータ・メソッドを作り上げていった。
4年間を中学部で,さらにその後,高校部で4年間勤務して,両親が暮らす故郷へ帰る決心をし,本校に赴任した。30歳の時であった。
本校に赴任した時,驚いたことが二つある。
一つは教育機器がラジカセ以外何もないことであった。
LL教室はあるにはあったが,スクリーンと配線用のダクトがあるだけの驚きの教室であった。
もう一つは教員の担当授業時数が少なく,さらに,授業が終わると生徒も教員も校内にほとんど残っていなかったことである。
赴任当初,管理職にお願いをしてOHPを1台購入してもらい,このLL教室のスクリーンを使って授業をした。
数年後,自分の担当する学年の全ての教室にスクリーンを設置してもらい,本格的にOHPを使用する授業を展開した。
OHPを使うと何が良いか。
それは生徒にとって分かりやすい授業が展開できることである。しかも,最初から資料が用意されているので,効率的に授業ができる。
クラスによって提示される資料が全く同じであることも利点である。あるクラスでは伝えたが,他のクラスで言い忘れたという経験は教師なら誰もが経験していることではないだろうか。
もちろん短所もある。生徒たちが筆記し終えないうちにスクリーンから消えてしまうことに注意しなければいけない。
中・高,どの教室にもスクリーンが設置されているのは,わたしが本校の全学年の英語を担当した証である。
OHPにはもう一つ短所がある。それは資料作りに使用するトラペンシート(トランスペアレント・シート=透明なシート)にカビが生えることであった。
健康面でよくないと分かりながらも,我慢をして使用した。
このOHPの時代が15年くらい続いたように思う。

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