過去のチュータのひとりごと

(2020/02/02)チュータのひとりごと 第611回(令和2年年頭挨拶(2))

 それではここで,今回の年頭挨拶,掃除について述べてみたいと思います。
 雑誌のある対談で,松下幸之助氏が松下(まつした)政経塾の塾生に次のように述べたそうです。
 ―― 君らが立派な指導者になる第1の勉強は掃除や。朝起きたらしっかり掃除しいや。 ――
 これを聞いた塾生が「掃除なんて雑用をしている暇はない。」と反発していたそうです。その塾生に向かって幸之助氏は,「君ら,日本の掃除をする前に,身の回りの掃除ができない人間に,どうして日本の掃除ができるんや。」と諭していたと記されていました。
 この松下幸之助氏の言葉を紹介した元松下政経塾の副塾長,上甲晃(あきら)氏は,「経営者意識,主人公意識をもって取り組めば,何事も自分を成長させる天職になるんです。掃除でもなんでも,十把一絡げに雑用だと見なしてしまう考え方が経営者や教育を司る人の中にあるというのはね,基本的に何かが間違っているんだと私は思いますよ。」と述べています。
 わたしは皆さんに掃除は本校が大切にする徳性を高める大切な労作であると述べてきました。
 聞くところによるとシンガポールのすべての学校でこの掃除を導入したとのことです。もちろん,日本の掃除がお手本になっていることは言うまでもありません。
 校内の掃除をとおして,皆さん一人ひとりの心の掃除をしていただきたいとお願いしておきます。
 最後に,62期高Ⅲ生は,4日後の1月18日がセンター試験第1日目です。
 高Ⅲ生の皆さん,自分を励まし,自分を信じ,最後の最後まで,緊張感を途切れさすことなく,強い意志力でこれまで学習を続けてきた結果を出してくださるものと確信しています。高Ⅱ以下の皆さんと全教職員と共に,高Ⅲ生の健闘を心からお祈りして,新年の挨拶といたします。

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