中1寮生との個人面談をやっと開始することができた。
例年,4月中には中1寮生との面談を終えることにしているが,今年は新型コロナウイルスの影響で開校が6月1日(月)になったため,寮生の面談開始時期をいつにするか未決定のまま,3週間が経過してしまった。
6月末には校内の状況が落ち着いてきたこともあり,7月1日(水)から面談を開始することにした。
面談で困ったことがある。
新型コロナウイルス感染を防ぐ対策として,部屋の窓を全開しているのはもちろんのこと,大きなテーブルを二つ置いて,互いの距離を3メートルほど取り,さらに対面にならないよう工夫しているため,例年より距離感がある。さらに,お互いにマスクをしていているので,表情がわかりにくい。
生徒の表情をよく確認しながら,適切な言葉を選んで会話を進めていくことが難しいのだ。
面談はまず生徒自身の長所と短所を尋ねることから始まる。
「長所はどのようなところですか」と聞くと,答えがなかなか返ってこないことがある。中には,「長所はありません」という答えが返ってくることがあり,驚いてしまう。普段,自分の長所が何かを考えたことがないからであろう。
「長所のない人間はいないよ」と言うと,しばらく考えた後に答えが返ってくる。
これに反して,短所はと尋ねると,即座に答えが返ってくる。
これは大人のわれわれが注意しなければならないことだと思う。子どもとの会話の中で,長所にはあまり触れずに短所のみを指摘するので,自然に子どもが短所だけを意識するようになるのではないだろうか。
面談の最後の質問は,「本校に入学して何に最も驚きましたか」である。
生徒たちの小学校の環境はそれぞれ異なるので,様々な興味ある答えが返ってくる。
本当は最後に握手をして激励したいのだが,コロナの現状を考えるとそれができないので残念である。
中1寮生が終了すると,高Ⅱ生,そして中3生への面談と進み,来年2月末までに3学年の全寮生との面談を終える予定である。