過去のチュータのひとりごと

(2020/09/06)チュータのひとりごと 第628回(2学期始業式講話 令和2年9月3日(1))

 皆さんおはようございます。
 2学期の始業式は放送でおこないます。

 後期特別授業に続いて,高Ⅲ生は第2回校内模試,そして高Ⅱ以下の皆さんは実力考査が終わり,2学期の始業式を迎えました。
 今年は10日余りの短い夏休みでしたが,勉学はもちろんのこと,その他の活動においても,集中と発散をうまく組み合わせて,充実した生活を送ってくれたものと思います。
 最初に新型コロナウイルス感染予防について,休み明けの注意をもう一度繰り返しておきます。
 毎朝,体温計を使って健康チェックをして登校すること。生徒の皆さん本人だけでなく,生活を共にしているご家族の健康状態にも留意し,発熱や咳,倦怠感,味覚の異常等があれば直ちに学校に知らせてください。続いて,登校したらまず手洗いをする,そして,教室内では三密(密閉,密集,密接)を避け,必ずマスクを着用すること。さらに,教室内の換気をおこない,食事の前後はもちろんのこと,折に触れて手洗いをすることを忘れないでください。この手洗いは予防に非常に効果があると言われています。
 次に,新型コロナウイルスは,いつ,どこで,誰が感染しても不思議ではない状況になっています。
 誰が感染者になったとしても,該当者に対して,決して批判の目を向けたり,誹謗中傷をおこなうことなく,1日も早い回復を願っていただきたいと思います。それが「愛と光の使徒」を目ざす皆さんの姿勢であろうと思います。
 そして,先ほど述べた自分にできる最大の感染予防策をとってください。
 この後,文部科学大臣のメッセージ「児童生徒等や学生の皆さんへ」を教室掲示しますので,よく目を通してください。
 
 さて皆さんは「Society 5.0」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。
 「Society 5.0」という言葉は2016年(平成28年)の1月に提唱された言葉で内閣府では次のように定義しています。
 「サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより,経済発展と社会的課題の解決を両立する,人間中心の社会(Society)」ということです。
 これをできるだけわかりやすく説明したいと思います。
 狩猟社会を(Society 1.0),農耕社会を(Society 2.0),工業社会を(Society 3.0),現在の情報社会を(Society 4.0)としそれに続く,我が国が目指すべき未来社会の姿として「Society 5.0」が初めて提唱されました。
 現在の情報社会(すなわちSociety 4.0)では,人がサイバー空間に存在するクラウドサービス(データベース)にインターネットを経由してアクセスして,情報やデータを入手し,分析を行うことで価値が生まれてきました。これでは知識や情報が共有されず,また,人が行う能力に限界があるため,あふれる情報から必要な情報を見つけて分析する作業が負担であったり,年齢などによる労働や行動範囲に制約がありました。また,少子高齢化や地方の過疎化などの課題に対して様々な制約があり,十分に対応することが困難でした。
 Society 5.0で実現する社会は,IoT(Internet of Things)で全ての人とモノがつながり,様々な知識や情報が共有され,今までにない新たな価値を生み出すことで,これらの課題や困難を克服します。また,人工知能(AI:Artificial Intelligence)により,必要な情報が必要な時に提供されるようになり,ドローン,ロボット,自動走行車などの最新のテクノロジーで,少子高齢化,地方の過疎化,貧富の格差などの課題を克服していくことになります。社会の変革(イノベーション)を通じて,希望の持てる社会,世代を超えて互いに尊重し合える社会,一人一人が快適で活躍できる社会を実現するという考えです。

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