過去のチュータのひとりごと

(2021/01/10)チュータのひとりごと 第644回(令和2年度第2学期終業式講話)

 令和3年の新春を迎えました。本年もよろしくお願いいたします。
 今年度から,2学期の学期区分を12月末までとしました。そのため,年頭ではありますが,第2学期終業式の挨拶を紹介することにします。

 皆さん,こんにちは。第2学期終業式は放送でおこないます。
 高Ⅱ以下の皆さんは,期末考査が終わり,明日から冬休みで,ほっと一息ついていることでしょう。
 今年度から学期区分を変更し,12月末をもって,2学期終了としました。高Ⅲ生は大学入試を考慮し,すでに11月末に高校生活最後の定期考査となる2学期期末考査を終えています。
 今年の冬休みは例年の休みと異なり,新型コロナウイルス感染について,細心の注意を払っていかねばなりません。決して油断することなく,この苦難を乗り切っていきましょう。
 冬休み中も,毎日の検温とその記録はもちろんのこと,ご家族の健康観察,さらには3密,密集,密室,密閉を避けて,マスク,手洗い,手指消毒を励行してください。これは,インフルエンザ予防対策としても効果があることは言うまでもありません。

 それでは,2学期を振り返ってみたいと思います。
 2学期には大きな行事として,文化祭,中3生の関東への研修旅行,学園関係物故者追悼式,中1の合唱コンクール等が予定されていましたが,新型コロナウイルス感染防止のため実施することができませんでした。
 そのような厳しい状況の中で,中学生の遠足,中・高の学年別クラスマッチ,そして,中3の研修旅行に代わるオンライン研修を実施することができたことを喜びたいと思います。
 ここで, 2015年,平成27年にノーベル生理学・医学賞を受賞した北里大学特別栄誉教授,大村智(さとし)氏のインタビューの記事(「致知」12月号掲載)を紹介しましょう。
――人類はこれまで傲慢すぎたのだと思います。自分たちの力で自然でも何でもコントロールできると,とんでもない間違った考えをするようになった。その結果,人間が地球環境を侵す発生源になり,地球は病気になってしまった。異常な大きさの台風の発生や40度を越える猛暑はその象徴ですよ。私たちはここで傲慢さを捨てて「大自然に生かしていただいている」という感謝の気持ちを取り戻さなくてはいけません。
見方を変えると,これからの時代は,困難になるほど,助け合う,譲り合う,励まし合うということが個人レベル,集団レベルで行われるようになると思うんです。そこに絆が生まれる。これはとてもいいことですね。コロナに罹ったといって人を誹謗中傷するようなことをいつまでもやっているようでは駄目です。――
と述べています。
 中1生のCLE2の時間,また高ⅠE生の朝のホームルームの時間にお話しているように,本校が大切にする深い知性と高い徳性の中で,徳性の最も大切な資質は「傲慢ではなく謙虚になること」であります。そしてわれわれは「生かされ生きている」ということを認識し,感謝と助け合いの精神を大切にしていきたいものです。
 さて,63期高Ⅲ生の皆さん,新しく始まる「大学入学共通テスト」まであと26日です。現役生は,これから,まだまだ伸びるのです。試験の前日まで伸びるのです。最後の最後まで強いチャレンジの気迫,絶対に合格するという執念を持ってください。高Ⅲ学年部長を始めとする先生方は,君たちの合格のための指導に心を尽くしています。君たちも合格という栄冠を勝ち取るために共に情熱を傾けていただきたいと強く願っています。大学入学共通テストに向けて,さらには2次試験に向けて頑張ってください。
 高Ⅱ以下の皆さん,「大学入試センター試験」から「大学入学共通テスト」と呼称と内容が変わりますが,皆さんもいずれ受験の時期を迎えます。今,どうも調子がよくないと思う皆さんは,何度も繰り返し申し上げますが,本気になって,自分の目標を定め,その目標を達成するために,今,自分は何をしなければならないかを真剣に考えてください。
 何事もやっただけが返ってくる,つまり世の中は「原因と結果」の法則で動いているのだということを,忘れないで,この後の一層の努力を続けてもらいたいと思います。
 共にChange & Challenge,頑張りましょう。

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