筑波大学名誉教授の村上和雄氏が4月13日、85歳でお亡くなりになられた。
これまで、入学式や卒業式の式辞の中で、何度も先生の文章を引用させていただいた。
特に、サンマーク文庫から出版されている「Switch on Your Genes 遺伝子オンで生きる」には12か所の付箋をつけている。
この中の七つの文章を紹介し、謹んで先生への哀悼の意を表したい。
1 自分にとって好ましい遺伝子が、人よりもちょっとよけいに働いてくれれば、それまでの自分とは違った自分になれる。
2 感動、喜び、イキイキワクワクすることが、よい遺伝子のスイッチをオンにし、悲しみや苦しみ、悩みが悪い遺伝子のスイッチをオンにする。
3 遺伝子というのは、環境によって目覚めることがある。スイッチ・オンになれば、ふだん発揮できなかった力が出てくる。
4 自分の身に起きることは、よいことも悪いことも、何らかの意味をもっている。
5 天才であろうとなかろうと、誰かにできたことは、ほぼ誰にでもできる可能性がある。
6 他人のためになる生き方も遺伝子オンに働きかける効果が大きい。
7 チャレンジすること、目標をもつことも、遺伝子オンに有効な方法である。たとえ失敗しても、進んでやった場合は喜びや充実感が得られる。
人生を自分のためにだけ生きるのではなく、自分を超えたあるものに挑戦することも、よい遺伝子をオンにし、自らの運命を切り開くことにつながるのではないかと述べて、村上氏への感謝の気持ちとしたい。