5月26日(水)の夜はスーパームーンの皆既月食で日本では3年ぶりの観測という。
月食が起こるのは必ず満月の時であり、太陽、地球、そして月が一直線に並んだ時に起こる現象であるが、月から見ると日食になっていることも容易に分かる。
子どもの頃、月ではウサギが餅つきをしているという話を何度も耳にし、月面にウサギの餅つきの情景を重ね合わせたことがある。そして子どもなりの夢を膨らませたことをなつかしく思い出す。
残念ながら26日の夜は曇っていて、ウサギの餅つきが消えてしまう光景を見ることができなかった。
話は変わるが、今年の梅雨は例年よりも早くやってきたために、5月の爽やかな風が吹く過ごしやすい天候が突然過ぎ去った感がする。
わたしは昔から天候には文句を言わないことにしている。
こんな昔話がある。
ある母親に2人の息子がいて、一人は傘屋、もう一人はわらじ職人であった。
この母親は天気が晴れると傘が売れないということで、傘屋の息子のことを心配し、雨が降るとわらじが売れないと言って、わらじ職人の息子を心配するといった具合で、毎日嘆いて暮らしていたそうである。
その話を聞いていた人が、晴れる日はわらじが売れる、雨の日は傘が売れると考えたら喜んで通れるではないかと諭したところ、この母親の心配は消え去ったという。
わたしたちの人生には、これに近いことがたびたび起こっているのではないかと想像する。
否定ではなく肯定でものごとを考えると、運命が好転し、うまく収まることが多いのは誰しも経験していることだと思うのだが、どうであろう。