過去のチュータのひとりごと

(2021/12/05)チュータのひとりごと 第679回(ごみ拾いは徳拾い)

 MLB(Major League Baseball)の大谷翔平選手の活躍の話題が尽きない。
 その中で、インターネットに次のような記事が出ていた。

――「ごみは人が落とした運。ごみを拾うことで運を拾うんだ。そして自分自身にツキを呼ぶ。そういう発想をしなさい。」と高校時代の恩師から学んだ。 ――

 わたしは卒業アルバムのメッセージに墨書で「ごみ拾いは徳拾い」と書いたことがある。
 ごみ拾いがなぜ徳拾いになるかということを、わたしは次のように生徒に説明している。
 ごみを拾う姿勢は必ず頭を下げて、体も下に曲げなければならない。頭を下げるということは、謙虚な気持ちを持つことにつながるのではないか。傲慢な態度から徳性は生まれない。頭の低い謙虚な姿勢になって、例えばごみ拾いを行う。ごみに徳があるわけではない。ごみを拾う気持ちと姿勢に徳が生じるのである。トイレ掃除でも下駄並べでも同じように徳が生まれる。
 新校舎に移って、トイレ掃除はなくなった。それに代わって、「Aiko Avenue」と「Bridge」の落ち葉拾いが新たに登場した。
 生徒は「Aiko Avenue」を通り、「Bridge」を渡って本部棟の玄関に入る。この「Bridge」に沿って植樹された木々から落ち葉が風で飛んでくる。特に秋になって落ち葉が目につくようになった。
 そこで、朝の挨拶運動を行っていた中学生徒会長に、「No leaves on the bridge」に協力してもらいたいと言うと快く引き受けてくれた。また、中1生のCLEの時間にも「ごみ拾いは徳拾い」と話し、「No leaves on the bridge」にしようではないかと伝えた。もちろん、わたしも学校への行き帰りに「Bridge」上にある落ち葉を拾っている。
 「落ち葉拾いは徳拾い」とも言えるのではないだろうか。

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