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(2022/02/06)チュータのひとりごと 第684回(卒寮式挨拶)

 64期高Ⅲ寮生の卒寮式をドミニコ寮2階で実施した。
 挨拶の一部を紹介したい。

 64期高Ⅲ寮生の皆さん、卒寮おめでとうございます。3月の卒業式で式辞を述べることになっていますので、今日は簡単な挨拶に留めさせていただきます。
 「同じ釜の飯を食う。」 この言葉を皆さんの前で何度口にしたかわかりませんが、寮生活はこの言葉につきるとわたしは考えています。

 中略

 今回の卒寮式、京セラを設立した稲盛和夫氏の言葉を紹介しましょう。
 ――大成功を収め、人々の羨望を集めていた人が、いつのまにか没落を遂げていく―。
 謙虚さを失い、ただ「自分だけよければいい」というような利己的な思いを抱き、自分勝手に行動するなら、すべてを生成発展させようとする宇宙の意志に逆行し、一度成功したとしても、それが長続きしないのです。
 そうであるなら、私たちは心の中に頭をもたげる利己的な思いをできる限り抑えるように努め、他に善かれと願う「利他」の思いが少しでも多く湧き出るようにしていかなければなりません。――
と述べています。
 皆さんの中1のCLEの時間、あるいは高ⅠE組の補習期間に申し上げたように、「自分本位にのみ生きるのではなく、自分を超えたある何物かに自己をささげることのできる人間、つまり情熱をもって自分を超えたある何物かに自らの力を注ぐことにチャレンジする人間になってくださることを願っています。それこそが宇宙の意志にかなう生き方だからです。
 情熱をもって突き進むときに、皆さんが宇宙から賦与された才能が、初めて花開くのであって、自分本位に生きているだけでは皆さんのDNAが花開くことはないのだと申し上げておきます。
 さらに加えて、皆さんが誠実で謙虚であることを願っています。
 気をつけなければならないのは、誠実、謙虚であることを忘れて、傲慢になってはいけないということです。
 
 中略

 最後に、コロナウイルス感染防止のために、卒寮式に参加していただけなかった保護者の皆様に対して、長い間、学校・寮へのご協力、ご支援をたまわりましたことに、心よりお礼を申し上げ、卒寮式の挨拶といたします。

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