過去のチュータのひとりごと

(2022/02/13)チュータのひとりごと 第685回(紅梅と白梅)

 旧校舎の中学中庭に紅梅と白梅の2本の古木があり、2月になると、この紅梅と白梅が花をつけるのが楽しみで、毎朝庭に出て確認したものである。途中で白梅が枯れてしまい、紅梅だけを写真に収めて「チュータ日誌」に紹介したことが記憶にある。
 先日、聖ドミニコ寮の前の庭で数本の紅梅が綺麗なピンク色の花を咲かせていることに気づき、スマートフォンを持って出かけた。
 青空をバックに撮影している途中で、紅と白の花がついている一本の古木に気が付いた。よく見ると根のところで二つに分かれ、小さい枝のように分かれている部分に白い花がついていた。
 古木であるがゆえに起こる現象かもしれないと思いながら、知人に尋ねてみると、このような現象は時に起こるということであった。話の中で、「接ぎ木」の可能性に思い至った。
 スイカの苗をカボチャの台に「接ぎ木」するという話は聞いたことがある。植物はそのようなことができるが、人間はそのようにはいかない。
 では、人生の「接ぎ木」とはどのようなことを言うのか。それは「心の入れ替え」ではないかという考えが心に浮かんだ。
 人は心を自由に使うことができる。この心遣いによって、人間は自分の運命を築き上げていくのではないか。
 宿命を変えることはできないが、運命は自らの手で大きく変えることのできる可能性を天はわれわれに賦与しているのではないだろうか。

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