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(2022/10/23)チュータのひとりごと 第708回(第11回私学振興大会挨拶(その2))

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 大会スローガンを「愛媛県私学教育の可能性を最大限に発揮するために」とし、「私立高等学校等経常費補助の維持・拡充」と「保護者の教育費負担の公私間格差の是正」を求めて活動を続けています。
 私学の経営基盤は、保護者からの学納金と私立高等学校等経常費助成費補助から成り立っています。
 私立高等学校等経常費助成費補助とは、私立学校の運営費補助のことを言います。運営費補助は私学助成の基幹的制度と言えるもので、国庫補助と県費補助からなっています。なお、経常費補助は地方交付税措置の対象とされています。この制度は私立学校の教育条件の維持向上、児童生徒の修学上の経済的負担の軽減、私立学校経営の健全性を高めることを目的とするものであります。
 本日のパンフレットの裏表紙に、都道府県別私立高等学校等経常費助成の一覧表を掲載いたしました。ご覧ください。
 この表には記載されていませんが、平成20年度と21年度の2年間、愛媛県の運営費補助金は国の標準単価よりも低い金額でありました。
 標準単価とは、パンフレットの一番下の財源措置のところに記載されている金額であります。
 しかし、平成22年度、県費補助の増額により国の標準単価まで増額していただき、さらに、その後12年間、中学・高校とも標準単価を維持してくださっていることに、知事をはじめ、私学文書課の皆様に心より感謝を申し上げます。
 ただ、それでも、令和4年度分を全国と比較しますと、高校は裏表紙の「経常費助成の推移」の一覧表の中の太い罫線で囲んだ部分でお分かりのとおり、全国47都道府県中34位となっており、全国平均には達していません。
 そこで、何とか四国の他の3県と同様に、愛媛県独自の助成増額をお考えいただき、せめて全国平均に近づけてくださいますよう、知事をはじめ、県関係の皆様のご尽力をお願い申し上げます。
 また、国の事業として就学支援金を、そして県の奨学のための給付金という援助をいただいておりますが、私立学校と国公立学校とでは、生徒一人当たりの補助額において、まだまだ差があることは事実であります。この格差是正に向けて、国や県の関係各位に更なるお願いを続けなければなりません。そして、私学が、真の学校選択の自由の下、公教育の一端を担い、本県及び日本の教育の発展のためにさらに取り組んでいけますよう、更なるご理解、ご協力をお願いする次第です。
 最後になりましたが、本日はお忙しい中、私学に集う保護者の皆様にこのように多くご参加いただきましたこと、心よりお礼申し上げます。
 のちほど、5校の代表の保護者の方々に、子供達のいきいきとした姿やその成長をお話ししていただくことになっています。
 本日は私学振興大会にご参加くださり、まことに有り難うございます。

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