過去のチュータのひとりごと

(2023/03/05)チュータのひとりごと 第724回(創立70周年記念式典と校歌演奏)

 2月28日(火)に創立70周年記念式典を挙行したので式について触れたい。
 
学校法人愛光学園 創立70周年記念式典・式次第
1.開会のことば 
2.主の祈り
3.ご来賓からのメッセージ
 カトリック大阪大司教区:トマス・アクィナス 前田 万葉 枢機卿
 駐日スペイン大使:Fidel Sendagorta Gómez del Campillo 様
 聖ドミニコ修道会ロザリオ管区:Rubén Martínez Ortega 管区長
 愛光学園8期生:米田 彰男 神父
 愛光学園14期生:樋口 建史 様
4.ビデオ「愛光学園 Our history … Our life」鑑賞
5.生徒によるダンスパフォーマンス披露
6.愛光学園同窓会より校歌CD贈呈
7.学校長挨拶
8.校歌演奏
9.閉会のことば

校長挨拶
来賓へのお礼 (省略)
 節目、節目に周年行事を実施する目的は、「不易と流行」の二つであります。
 一つ目の不易は、まず創立当初の建学の精神がしっかりと受け継がれているかどうかを確認することであろうと思います。
 そして、二つ目の流行は、節目の年の学校の状態がどのようになっているのか。つまり、「change とchallenge(変革と挑戦)を繰り返しながら、時代のニーズに合った教育をなし得ているかどうか。」を検証することであります。
 この70年の伝統の上にあぐらをかくことなく、創立70周年キャンパス整備事業で竣工した新校舎、新体育館、文化会館、カフェテリア等を最大限に活用し、よき社会のリーダーを育成するべく、学園関係者一同、changeとchallenge、変革と挑戦を続けてまいる所存でございます。
 つきましては、今後とも、本校へのご協力、ご鞭撻を賜りますよう心よりお願いをして挨拶といたします。

 続いて、式典での校歌演奏について紹介したい。
 記念式典で同窓会より、「日本フィルハーモニー」の演奏による校歌を贈呈していただいた。式典の始まる前に、この校歌が8Kの映像と共に会場に紹介され、ある映像と校歌演奏に拍手が送られた。
 式典の最後に、本校吹奏楽部の演奏に合わせて数名の生徒が斉唱した。全員で歌いたいところであったが、コロナ感染防止を考えて歌唱は代表生徒に限った。
 記念式典の計画の当初から、この演奏には、理事長のホアン神父様を始め、教員も加わることが検討されていた。
 わたしは、瀬戸内海の忽那七島の一つ、興居島(ごごしま)の中学校で3年間ブラスバンド部に所属し、アルトサックスを吹いていたこともあって、演奏に参加するように要請された。中学卒業以来、一度も吹いたことがないので、始めは音が出るのかどうかも分からず、とてもできることではないと考えていた。
 式典の期日が迫る中、2週間くらい前に、実際に吹いてみた。中学卒業以降、演奏したことがなかったので、音が出ることと指が動くことに驚いた。
 ふと、興居島中学での思い出がよみがえってきた。
 中学1年に入学したときに学級担任と音楽担当が島川明子先生であった。先生は90歳を超えていらっしゃるが、音楽の教師だけあって、声に張りがあり、わたしが中学時代に聞いたお声とそれほど違っていないように思えた。この出会いがなければ、わたしはブラスバンド部に所属していなかった。それというのも、音楽は苦手な教科で、小学校1年生の時に楽譜が読めなくて苦労した記憶があるからである。島川先生の強い勧めでブラスバンド部に入部することになった。
 島川先生の指導は熱がこもっていて、放課後の部活動は厳しくもあったが、楽しみでもあった。練習を積み重ねた結果、運動会は、全ての行進曲をレコードではなくブラスバンドの演奏でおこなうことができた。
 困ったことに、当時のアルトサックスが古く、相当量の肺活量がないと鳴らなかった。
 時代が進んで、リードにも工夫がなされたこともあると思うが、ずいぶんと楽に音を出すことができることに驚いた。
 中学当時に肺活量を測定したことはなかったが、当時、3分間息を止めておくのは、それほど難しいことではなかった。
 本校の音楽教諭から楽譜をもらい、部員の中でアルトサックスを担当している生徒に教えてもらいながら、何とか式典を迎えることができた。
 学校長挨拶を終えて、降壇し、ブラスバンドの指定された席に着くとすぐに校歌が始まった。手の動きが不完全で、外れた音が出て、部員の皆さんには迷惑をかけてしまったが、何とか演奏ができた。
 「教育とは卒業後の思い出なり」という名言があるが、「教職とは退任後の思い出なり」とも言えるのではないかと、今回の機会を得たことに感謝している。

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