過去のチュータのひとりごと

(2024/02/11)チュータのひとりごと 第754回(思い出)

 「教育とは卒業後の思い出なり」という言葉を生徒やご父母、教職員の前でよく述べている。
 先日、21期卒業生の講演会を文化会館で実施した。
 テーマは「ある卒業生の選択 ~東大から海上自衛隊へ~」であった。
 21期生が中高生の頃は、通学路が未舗装で、西衣山の駅から学校までの道路沿いに家はほとんどなかった。北条からの通学で、6年間、JR三津駅から学校まで徒歩で通ったと聞いた。学習道具を入れた白いかばんを肩にかけて、三津駅から学校まで通学するのは大変であったに違いない。
 この時代にあった建物は中高の旧校舎と寮のみであった。図書館は校舎の中にあり、現在の図書館はその後新築された。
 「思い出に残っているものは何ですか」という質問に、現在本部棟のホールにある「聖トマス像」と「チュータ校長先生」のみであるという言葉に思わず笑ってしまった。
 21期生はわたしが本校に赴任して2年目に担当した高Ⅲ生である。東京の玉川学園から松山に戻って、本校で最初に担当した高Ⅲ生であったので思い出深い。
 講話の中にもあったが、共通一次テストを受けた最初の高Ⅲ生であった。当時、研究社の高校英語研究の巻末のテストの作成や採点を担当していたこともあって、共通一次テストのことを知り、生徒たちに模擬テストを作成して感謝されたことを覚えている。
 このことが45年前であったこと、月日の経つのは早いということを改めて認識した。
 この講演を聞いた中2生が45年後にどのように成長して本校を訪問してくれるかを考えると教育の夢が広がる。

アーカイブ

All Rights Reserved Copyright AIKO educational institution