「教育とは卒業後の思い出なり」という言葉をよく紹介しているが、今年のゴールデンウイーク中に前任校の東京都町田市にある玉川学園の卒業生と東京で会ったことについて触れてみたい。
わたしは、玉川学園中学部で4年間、そして、高等部で4年間、合わせて8年間英語の教員として勤務した。以前にも述べたことであるが、最初の中学部での4年間は塾(寮)舎監も兼務した。
高等部に移ってからの4年間は放送部の部活動顧問を担当し、特にアナウンス部門の指導を担当した。
この時の部員が「チュータを囲む会」なるものを計画してくれたのである。発案してくれたのは、NHK杯全国高校放送コンテストの朗読部門に出場した生徒であった。
有楽町のレストランで7名の同窓生と昼食を共にした。7名とも同学年の生徒であった。
会ってすぐに7名全員の名前をフルネームで、しかも名前の漢字もスラスラと言えたのには自分でも驚いた。47年ぶりに会った者もいたが、すぐに高校時代の顔を思い出した。
街中で出会っても誰であるかは分からないが、名前を聞いて、姿をじっと見ると高校時代の面影が頭の中に浮かんでくる。
話題の一つにわたしの英語の授業があった。
当時、ミシガンメソッドのパターンプラクティスをいろいろ工夫してチャレンジしていたことを覚えている。かなりのスピードでパターンプラクティスを進めるため、いつ自分が指名されるか分からないので、眠る暇などなかったそうである。
玉川学園は現在もそうであるが、教育の分野で日本の最先端を走っている学校であると思っている。
その当時、すでにフルラボや簡易ラボを備えていて、OHP(オーバーヘッドプロジェクター)やアナライザー等を用いて授業を進めていた。
わたしは、現在のICT教育の幕開けはOHPであり、OHPからパワーポイントへ移る画期的な進化によって、ICT教育が大きく前進したと言ってもよいと考えている。
OHPの時代は、本校で利用している教員はわたしとわたしの他にわずかであった。 本校での英語教育では、OHPとチュータブックを使って生徒の実力をつけることができたと感じている。