高Ⅱ寮生の個人面談を2学期中間考査が始まる前に終えた。
以前は大部屋で面談をしていたが、コロナが第5類になったこともあって、個室を訪問して面談をおこなうことに変更した。
全員に同じ質問をしているが、寮生との会話のやり取りは様々である。
中3時、あるいは高ⅠEの時に一度面談をしていて、その時の面談内容をよく覚えている生徒もいる。質問の内容は異なっている部分もあるが、特に進路の質問では、高Ⅱともなると真剣さが伝わってくる。
自分が何に興味を持ち、どんな仕事なら自分の人生をかけることが出来るのかが、個人の中でより鮮明になってきているのが分かる。
ただ、すべての生徒が将来の道を決めているわけではない。道を決めている生徒には、よりその道に進む気持ちを高めることができるような話をし、将来像が決まっていない生徒には、幅の広い話をする。そして、両者ともに現時点で何をしなければならないのかという具体的な話に及ぶ。
時に英語が苦手であると答える生徒がいる。その際、英語の教員魂が頭をもたげてきて、いつしか英文法や長文、そして単語の覚え方にまで話が及んでしまうことがある。
面談でできることは生徒のやる気をさらに高めることである。
面談の中で、進路の他に寮食について尋ねたり、高校生活の思い出等を尋ねる。寮食については、5年間、あるいは2年間毎日3食の寮食をとっているので、美味しい時と美味しくない時とに分かれるようである。入学時に、ほとんどの中1寮生が寮食は美味しいと答えるが、さすがに学年が上がってくると、そのようにはいかない。寮生が口をそろえて美味しいと述べるのは、水曜日のカレーライス、土曜日の麺類、日曜日の丼物である。
高校生活の思い出で最も多いのが高Ⅱ北海道修学旅行である。
自然体験や自主研修を思い出に挙げる生徒もいるが、ホテルでの友人との会話と答える生徒がかなりいる。自宅生と寮生の絆が深まるのはこの時である。今年はチャーター便で北海道に往復できたことを思い出に挙げた生徒もいた。
次に多いのは5月の体育大会と9月の文化祭である。文化祭では、文化祭実行委員を担当した生徒が特に大きな感動を味わったようである。各自がどれだけ主体的にかかわったか、その度合いで感動の大きさが決まるのは当然であろう。
面談が終わって部屋を出る時に、生徒たちは礼儀正しく立ち上がって「ありがとうございました」という挨拶をするが、この言葉で次の面談に向かう元気をもらう。
面談が生徒たちの今後にどれだけ役に立つかは分からないが、少しでも心に響くことがあったら、実にありがたく、うれしいことである。
10月からは中3生の面談に移る。
来年の2月下旬まで続くこの面談で、生徒たちの「やる気」に刺激を与えることができたらありがたい。