皆さん、こんにちは。
高Ⅲ生の皆さんは大学入試を考慮し、すでに11月末に高校生活最後の定期考査となる2学期期末考査を終えており、1月に控えた大学入学共通テストと、その後の2次試験に向けて頑張っています。
中1から高Ⅱの皆さんは、12月の初めに期末考査を終え、三日前のクリスマス祝会、ホアン神父様からHeartfelt blessingsのクリスマス・メッセージ、そして、心温まる「クリスマス祝会」を終えて、今日の終業式を迎えました。
それでは、2学期を振り返ってみたいと思います。
2学期には大きな行事として、文化祭、クラスマッチ、中3研修旅行、中1、中2遠足、学園関係物故者追悼式、クリスマス祝会等を実施しました。学校全体の行事が以前の状況に戻ってきていることを喜びたいと思います。
さて、今日は徳性と知性の話をしてみたいと思います。
われらの信条の中に、「世界的教養人」と「愛と光の使徒」という抽象的な言葉が出てきます。世界的教養人というのは、「社会が中等教育学校に期待している第1のことは一流の難関大学にも入学しうるような深い知性と、世界のどこに出しても恥ずかしくないような高い徳性を涵養することであると考え、これを世界的教養人という標語で要約した」と初代校長田中忠夫先生は述べています。
つまり、全人教育をベースにおきながら、知性と徳性の二本柱を立てている学校が愛光学園ということになるでしょう。
全人教育というのは、人間の文化には、学問、道徳、芸術、宗教、身体、生活の6つの方面があり、それぞれの理想が、真、善、美、聖、健、富であるという教育論です。これら6つの価値が調和をして発達した人間を全人と言いますが、この全人の上に、さらに徳性と知性の2本柱を立てて進む学校が愛光学園であります。
「愛と光の使徒」については、愛は徳性、光は知性ということもできると思います。
しかも人ではなく使徒でありますから、使命感をもった人ということになるでしょうか。使徒と呼ばれる人は、アインシュタインが述べる「We exist for our fellow-men.人間は他人のために存在する」、また、聖カタリナの「Charity for your neighbours隣人愛」、ヘレンケラーの「Life is an exciting business and most exciting when it is lived for others. 人生は胸躍るものです。最もわくわくするのは人のために生きるときです。」という言葉で分かるように、人のため、世のため、そして自分を超えたある何物かに挑戦することのできる人であろうと思います。
そして、それぞれに与えられている天賦の才能を最大限に発揮するためには、自分のことだけをやっていてはその才能が花開くことはありません。いかにして、人のため、世のため、また自分を超えたある何物かに挑戦していくか、その時に初めてDNAが花開くと申し上げておきます。
そして世の中には偶然はない、すべて必然であるという言葉に耳を傾け、世の中が原因と結果の法則によって動いているということを認識し、常に傲慢になることなく、謙虚さを大切にして人生を送ることが重要であろうと思います。
中学1年生のCLEの時間に、人間の徳性のなかで何が一番大切かということに触れたときに、謙虚であると申し上げたはずです。
皆さんは才能のある人たちの集まりです。その才能を謙虚さを忘れることなく伸ばしてほしいとお願いをしておきます。
後略 67期高Ⅲ生への激励
自転車通学生への注意