過去のチュータのひとりごと

(2026/02/22)チュータのひとりごと 第825回(卒寮式挨拶(2))

 また、寮に入ったためによくなかったと思うこと、あるいは改善してほしいこととして、「テレビを見ることができないなど情報が入ってこないので時代についていけない」「風呂と食事の時間が短い」という指摘があります。
 続いて食事については、30年前の生徒が述べた、いまだに忘れることができない言葉があります。それは、「夕食で出た肉がレンガだった」「朝食に魚(シャケ)が出ることがあるがクレヨンの味がする」という言葉です。この生徒はクレヨンを食べた経験があったということになります。そして現在、寮食についておいしいかどうかと尋ねると、ほとんどの皆さんが「おいしい時とおいしくない時がある」と答えています。
 特に、水曜日のカレーライス、土曜日の麺類、日曜日の丼、これについては、ほとんどの皆さんがおいしいと答えています。
 6年間あるいは3年間、朝昼晩と3食を寮で食べるわけですから、飽きてくることも容易に想像できます。ただ、今年度の中1生は4月の時点では、寮食についてほぼ全員がおいしいと答えていることをお伝えしておきます。
 「教育とは卒業後の思い出なり」、寮生活が君たちに与えてくれた思い出は、食事を含めて全てが一生の思い出として、燦然と輝き続けるのです。

 さて、今回の卒寮式、わたしは皆さんに、感性論哲学の創始者である芳村思風氏の「人間の格」という著書で、「原点は自分」という章の言葉を紹介しましょう。
―― すべての悩みの、すべての問題の根本は自分なのです。自分が変わればすべてを変えていくことができる。自分が変わらないから、問題は解決しないのです。
 中略
 人間性が変わることによって、はじめてすべてが変わっていくのです。
 中略
 もう時代は確実に変わりはじめている。人を相手にして競争していくという時代ではない。まさに天を相手とし、歴史の動きを相手として生きていかなければならない時代なのです。
 「人間が変わらなければ何も変わらないよ。何も解決しないよ」ということを、社会のほうから、自然のほうから、宇宙のほうから要求してきているのです。——
 環境問題も政治活動や経済活動の問題もすべてわれわれ人間が変わらなければ解決しないと芳村氏は述べています。
 つまり、人間性が進化しないと素晴らしい社会も人間の幸福もやってこないのです。人の幸せはそれぞれの心の持ち方によって決まるものであることを考えると、毎日、心を正して歩む心掛けが人間性を変える近道であると言えるのではないでしょうか。
 皆さんがこれから大学に入学した際にも、また社会に出る際にもぜひ考えていただきたいことです。

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