式辞
親愛なる68期生の皆さん、皆さんは六年間あるいは三年間の蛍雪の功を積んで今日只今、本学園を巣立とうとしています。まことにおめでとうございます。
中略
また、在学期間を毎日一喜一憂しながら、ひたすらにその成業を待ち望まれた保護者の皆様のお喜びは、いかばかりでありましょう。心よりお祝い申し上げます。
68期生は、学園の期待を担い、杉﨑学年部長を中心とする指導のもと、立派に育ってくれました。
68期生は、新型コロナの影響で、中学入学式をオンラインでおこない、6月にやっと登校できた学年であります。また、校内、校外行事とも完全実施が叶いませんでした。
特に新型コロナウイルス感染回避のため、中3の関東への研修旅行を変更し、中国地方への旅行にせざるを得なかったこと等、様々な変更をしてもらったことを申し訳なく思っています。
ただ、中2の2学期から新校舎で学習できたこと、また、中3の2学期以降に新体育館、カフェテリア、文化会館が竣工したこと、さらには「創立70周年記念式典」に参加できたこと、高Ⅱの北海道への修学旅行に飛行機をチャーターして出かけたこと、そして一昨年度、高1から体育大会を完全実施できたことは、高校生活の素晴らしい思い出として残ることと思います。
本日は新しい人生の門出を祝う記念の日でありますので、日頃感じていることを述べ、皆さんを送る激励の言葉にしたいと思います。
わたしは皆さんにCLEの時間、あるいはホームルームの時間に「宿命」を変えることはできないが、「運命」は自らが築きあげるものであるとお話しました。
つまり、運命をよくするかしないかは、自らの心の持ち方にかかっているのです。
では、どのような心で人生を歩むと運命が好転するのでしょうか。
それはアインシュタインの名言、「We exist for our fellow-men.(人間は他人のために存在する)」に示されているとおり、他人に対する善行(善いおこない)によるしかないとわたしは思っています。
つまり、人間の世界は「人を助けることによって自らが助かる」ように創造されているのではないかとわたしには思えるのです。
「人助けをする」と聞くと、何か特別なことをすると考える人もいるかもしれませんが、日常生活の中で、少しでも「善行」を心がけていけばよいのです。
校内のごみを拾う、電車で席を譲る、気持ちの良い挨拶を交わす、家族や友人に感謝する等、他人に喜んでもらえる行動から始めればよいのです。「ごみ拾いは徳拾い」という言葉を皆さんに伝えてきましたが、徳分を増していく行為はそれほど難しいことではありません。