皆さんおはようございます。
「校長訓話千人の汗匂う」
今年,準決勝まで勝ち進んだ俳句甲子園,愛光生の一句です。
この句と,準決勝まで進んだ愛光生の奮闘に対して,聞いてさわやかと思われるような訓話にしなければならないという気持ちになりました。
素晴らしい俳句をありがとうございます。
後期補習に続いて,高Ⅲ生は第3回校内模試,そして高Ⅱ以下の皆さんは第2回実力考査が終わり,2学期の始業式を迎えました。
夏休み中,高Ⅲ生は勉学一筋に,また高Ⅱ以下の皆さんは,勉学はもちろんのこと,部活動やその他の活動においても,集中と発散をうまく組み合わせて,充実した生活を送ってくれたものと思います。
また,この期間中,運動部及び文化部において大いなる活躍をしてくださった生徒の皆さん,よく頑張ってくれました。
夏休みの前期補習期間中に台湾の高雄(カオシュン)にある道明中学・高等学校(英語名 St. Dominic High School) から昨年に引き続いて第5回目の訪問があり,ホームステイでは,一部の生徒の皆さんとそのご家族にお世話になりました。また,交流に参加してくださった生徒の皆さんにもお礼を申し上げます。
道明の生徒たちが愛光生に対して,親切で,やさしく,フレンドリーであるとの印象を持ったという報告を聞きました。そして,本校訪問の後,関西に観光旅行に向かったのですが,その時に旅行をやめてでも本校でのプログラムを続けてもらいたいという要望が出たと聞いています。
皆さんがいろいろとおもてなしをしてくださったおかげです。ありがとうございました。
12月には本校から台湾に出かける計画がありますが,多くの生徒たちが参加することを期待しています。
昨年,道明中学・高等学校を訪問した皆さんも,また今年の夏に海外語学研修初の試み,サンフランシスコのアメリカ語学研修に参加した皆さんも,言葉はreadingとwritingのほかに,listening, speakingがあるのだということを身を持って体験したことと思います。
アメリカのホームステイでは,最初,「イエス」しか言わないのでホームステイ先のご家族が心配されたという話です。ところが,帰るころにはしっかりとコミュニケーションが取れるまでになっていたということです。
英語しか通じない環境に置かれると,このように皆さんの会話能力が大きく開花するのです。
外国の方をお迎えし,あるいは外国に行って,会話をする際に,自分の意見をきちんと述べることができて,初めて会話をしているということになります。日常の挨拶ができるだけでは会話とは言えません。
そのことに気付くことが,海外研修や海外から生徒を受け入れることから学ぶ重要な事柄です。
さて,1学期の中・高全体集会でも触れたことですが,環境美化室の先生方が中心になって検討を重ねた全校一斉掃除を今年度から始めました。全生徒と監督の全先生方にも参加してもらって1学期の間,学校がずいぶん綺麗になったことを実感していると思います。現在の階段の様子と比べると歴然とした差に気が付くはずです。
わたしが掃除や下足並べ,スリッパ並べを大切に考えるのには理由があります。
清掃やゴミ拾い,下足並べ,スリッパ並べは世界的教養人としての心を磨く行為であると皆さんに申し上げておきます。愛光6年間あるいは3年間のうちに,知性を磨くだけではなく,徳性をしっかりと磨いて卒業してほしいとお願いをしておきます。
今後も引き続き全校一斉掃除を行い,心と校内を磨いていきましょう。