チュータ日誌

(2019/06/27)腎臓内科医の先輩からのアドバイス(グレトラ物理より)

はじめに

昨年度から不定期でご紹介している、物理担当のY先生による物理の教科通信「グレートトラバース物理」から、ひさしぶりに記事をお借りしました。

グレトラの以前の記事はこちら

今回は、本校OBで内科医をされている先輩から、進路選択・科目選択に悩む高校生へのアドバイスです。

高1生の皆さん、さらには、高校に進学してから文理選択・科目選択をすることになる、中学生の皆さんもぜひぜひ参考にしてください。

 

腎臓内科医の先輩からのアドバイス

皆さん初めまして。○○期生の○○です。私は愛光卒業後、○○(有名国立)大学に行き、最終的に腎臓内科医になりました。

 

現在は○○県の県立病院で勤務医をしています。

 

 

思い返せば人生色々な選択の連続でしたが(もちろん今も選択の只中におりますが)、

「あの時ああしておけば良かった」などと後ろ向きには考えず、「その状況その状況で自分は最善の選択をしてきたんだ」と、

失敗もひっくるめて前向きに捉えるようにしてきました。

 

おかげで、概して楽観的な半生を送ることができたわけですが、反面、なかなか失敗から学ばないというダークサイドも持ち合わせる事になってしまいました。

そんなこんなで、今でも妻をはじめ周囲の人々に迷惑をかけてばかりの毎日を送っております。

もちろん、そのような状況にも快く対応してくれる最善の妻を「選択」したワケですが・・・。

実際には「選択してもらった」が正解ですけど。

 

当たり前ではありますが、常に最善の選択をし続けていくためには、日頃から最善の選択肢があるような生活を心がけておかなければなりません。

そこで、将来の選択肢を広く保つためにも、世界的教養人の卵である皆さんには、若いうちに様々な経験(失敗含む)をしておいていただきたいと願っています。

目先のゴール(=受験)に直接関係ないからといって、そうした経験をするチャンスを反故にしてはいけません。

 

私は自宅生でしたので、中学から高校にかけてずっと、受験とは関係のない「英会話教室」に通っていましたが、その時の幅広い経験(国際交流、キャンプなど)が今の自分の基礎を形作っているように思います。

 

科目選択について

さて、皆さんにとって最近突きつけられた大きな選択は、まずは文系/理系の選択であり、さらには物理/化学/生物の選択であったろうと思います。

 

私は受験では化学と生物を選択していました。でも、実のところ社会人になった今でも物理が好きです。選択しなかった分だけ、好きなのかもしれません。

 

選択しなかったことに後悔はしていませんが、もっと勉強してみたかったなとは思っています(まぁ、大学の一般教養過程では、電磁気学と熱力学に十分苦しめられましたが)。

 

ですから、ことあるごとに(理解もできないのに)雑誌のニュートンとか新聞のテクノロジー欄に読み入ってしまう事が多いです。

 

ですので、物理を選択した人たちも、選択しなかった生物や化学に関しても是非興味を持ち続けて下さい

といいますのも、受験を終えた後、皆さんが将来進むべき道は、必ずしも物理/化学/生物できっかり分けられたものではないからです。

むしろ複数の分野にまたがる知識や技術を融合させることでブレイクスルーが得られることの方が多いかもしれません。

 

選択と幅広い興味、一見すると相反することを要求しているように聞こえるかもしれません。

でも、これこそが、私が半生を過ごしてきて学んだ、最善の選択をし続けていくためのコツなのです。

幅広い興味は、人生の選択肢に幅をもたらすだけでなく、失敗を単なる失敗に終わらせず、失敗の中から成功の芽を見出す糧にも成り得ます。

 

人生一度きりしかありません。色々なことに興味を持ってチャレンジして、味わいのある人生を描いて下さい

そして、小さくてもいいので自分にできるカタチで、世界的教養人として社会に貢献して下さい

皆さんの活躍を今から楽しみにしております。

 

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